20時間超の直行便、実現に向け奮起促す-ロンドン就航目指すカンタス
Justin Bachman-
カンタスCEOが決算発表の場で航空メーカー2社に「チャレンジ」
-
シドニー・ロンドン間を20時間20分で-NYへは約18時間
空の旅でほとんどの人が好むのは直行便だ。出張なら特にそうだろう。だが南半球のオーストラリアからニューヨークあるいはロンドンへは直行便はない。一度も着陸せずにそれだけの距離を飛べることができる旅客機がないためだ。
豪カンタス航空の幹部が長年待ち望んでいるのはシドニーとメルボルンからロンドンにノンストップで飛べる旅客機だ。テクノロジーの進化に伴い、ようやくその夢が実現する可能性が見えてきた。欧州のエアバスと米ボーイングが投入する最新鋭の旅客機がシドニー・ロンドン間をどこも経由せずに20時間20分で結ぶことが、同社の願いだ。ニューヨークへは約18時間のフライトを目指す。
カンタスのアラン・ジョイス最高経営責任者(CEO)は25日、ボーイングの777XとエアバスのA350「ウルトラロングレンジ(ULR)」仕様機の航続飛行距離を伸ばすよう両社に促すと表明。航空機メーカー2社への「チャレンジ」が通期決算の席上という公の場で表明された。カンタスはそうした機材で、シドニー・ロンドン直行便を2020年に始めたいとしている。
直行便が実現すれば、ロンドンへのフライトは現在よりほぼ4時間、ニューヨーク便は3時間近く短縮できるという。
エアバスは電子メールで、「20時間までの長距離運航向けにA350-900ULRの引き渡しを来年始める。どのようにすればシドニー・ロンドン直行便の要件を満たすことができるか、カンタスと協力するのを楽しみにしている」とコメント。ボーイングからの返答は今のところない。
カンタスは今年に入り、ボーイング787-9を使い豪西部のパースとロンドンを結ぶ直行便を18年3月に始めると発表している。
原題:The World’s Longest Flight Is Coming(抜粋)