カブール離陸の米軍機から転落死 19歳のサッカー選手

Zaki Anwari

画像提供, Afghan Sports Society

画像説明, ソーシャルメディアにはザキ・アンワリさんの死を悼むメッセージが相次いだ

アフガニスタン当局は、同国のサッカー選手の若者が、カブール空港を離陸する米軍機にしがみついて密航しようとし、転落死したと明らかにした。

死亡したのは、ザキ・アンワリさん(19)。アフガニスタンのサッカーのユースチームでプレーしていた。

死亡時の詳細については明らかにされていない。

アフガニスタンではタリバンが復権して以来、何千もの人々がカブール空港に押し寄せている。西側諸国は、自国民と、自国のために働いたアフガン職員の退避を急いでいる。

16日には、離陸に向けて滑走路を走行する米軍機の脇で、多数の人々が並走している動画が浮上した。機体の側面にしがみついている人々も映っていた。

現地の報道によると、米軍機が離陸した後、少なくとも2人が転落死した。米空軍も、カタールに到着した同機の着陸装置部分で死体が見つかったと明らかにした。

動画説明, カブール空港で大混乱 タリバン逃れようと数千人押し寄せ

アフガニスタンの体育・スポーツ当局は、アンワリさんを追悼し、家族や友人、スポーツ仲間にも祈りをささげるとする声明をフェイスブックで発表した。

インスタグラムなどのソーシャルメディアには、「彼の死はとても悲しい」、「あなたのことはずっと覚えている」などとするメッセージが投稿された。

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空港の内外で混乱

カブールのカルザイ国際空港は、約4500人規模の米軍が一時的に管理している。

多くのアフガニスタンの人々が空港に入ろうとしているが、タリバンは書類を持たない人の入場を阻止している。書類がある人も、中に入るのに苦労している。

空港で混乱が続く中、アメリカのジョー・バイデン大統領は18日、米ABCニュースのインタビューで、米軍撤退の判断は正しいと主張。

「なんの混沌も起きない撤収の方法があったと言われても、それはどういう方法だったのか、私には分からない」と述べた。

バイデン大統領はまた、退避を支援するため、タリバンとの間で合意した8月31日の撤退期限を超えて、米軍がアフガニスタンにとどまる必要が生じるかもしれないと話した。