J2・ファジアーノ社長「2.5万人収容の新スタジアムを」

原口晋也
[PR]

 サッカーJ2・ファジアーノ岡山の北川真也社長は24日、経済団体の会議に出席し、「仮に実力はあっても、スタジアムのインフラ面でJ1に上がれない可能性が出てくる」と述べ、新スタジアム建設の必要性を訴えた。ホームのシティライトスタジアム(岡山市北区)は、観客収容数などの設備面でJリーグ側から改善を求められているという。

 北川社長はこの日、大規模スポーツ施設建設への支援のあり方を探る岡山商工会議所の「スマート・ベニュー構想実現委員会」に招かれ、意見交換した。

 北川氏によると、現状はJ2の基準を満たしているが、Jリーグはスタジアムの基準を上げる方向で、交通アクセス以外について改善を求められているという。

 具体的には、①収容数2万人以上②サッカー専用スタジアム③メイン・バック双方のスタンドに屋根がある――という3要素に対して、シティライトスタジアムは収容数1万6500人の陸上競技場のうえ、屋根はメインスタンドのみという。北川社長は「名古屋以西でJ1経験があるクラブはすべて3要素を満たしている」と危機感をにじませた。

 また、大容量高速通信の整備も遅れているため、大勢の観客が来場した場合、QRコードでチケットを読み取るシステムに影響が出る可能性にも言及した。

 北川社長は「現状では、主要な陸上大会と重なれば、(ホームゲームの)県外開催も想定される。県民に十分観戦してもらうためにも2万5千人程度の専用スタジアムが望ましい」とした。取材に対しては「J1に実力で上がることを目指しつつ、将来を見据えた準備が必要。現状を知ってもらったことで、貴重な一歩になった」と答えた。

 スポーツ施設の整備をめぐっては、経済団体などからの要望を受けた岡山市が新アリーナの整備計画を打ち出しているが、負担をめぐる県との協議が行き詰まっている。(原口晋也)

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

【締め切り迫る】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら