自分はディケンズの作品では「大いなる遺産」、「デイビット・コパフィールド」、「オリバー・ツイスト」を読みましたが、どれもあまり面白いと思いませんでした(「デイビット」のアグネスは好きになりましたが…)。
「自分はディケンズの作品とはあわないのか…」とあきらめかけていたときに、本作に出会い、一気に引き込まれてしまいました。前半はひたすら伏線が張り巡らされるためか、よくわからない部分も多いのですが、登場人物たちが魅力的なので、読むのは苦になりませんでした。後半から徐々に真相が明らかになっていくミステリ的な構成をもっています。
また、村上春樹氏や麻枝准氏がよく使う「2つの視点から物語を交互進行させていく手法」が先取りされており、ディケンズの偉大さを実感しました。
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荒涼館 1 (ちくま文庫 て 2-1) 文庫 – 1989/2/1
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- 本の長さ458ページ
- 言語日本語
- 出版社筑摩書房
- 発売日1989/2/1
- ISBN-10448002297X
- ISBN-13978-4480022974
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登録情報
- 出版社 : 筑摩書房 (1989/2/1)
- 発売日 : 1989/2/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 458ページ
- ISBN-10 : 448002297X
- ISBN-13 : 978-4480022974
- Amazon 売れ筋ランキング: - 279,010位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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上位レビュー、対象国: 日本
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2017年2月2日に日本でレビュー済み
.
原題 "Bleak House" 和訳名 「荒涼館」・・・ディケンズ後期の重厚な大作である。
登場人物の心理を深堀りし、克明かつ的確に描き上げるディケンズの「職人芸」を十分に活かしつつ、様々なテーマがオムニバス風に進行する壮大な長編である。
作中人物として ディケンズ作品においては "お約束" とも言うべき 「純粋で愛すべき浮浪児」や、「貧しく心の美しい青年」、そして「善意に溢れる清らかな女性」、さらには「世事に長けた中年ジェントルマン」などの、お馴染みのキャラクターがオールスターで登場して活躍し、読者を楽しませてくれる。
主人公の女性の出生をめぐる謎解きや、ロマンス、さらには殺人事件の犯人追及も絡ませながら重畳的に物語は進行してゆく。実に重厚で、登場人物も数多く登場するので読み手にも相応の「集中力」が必要とされよう。
ディケンズ・ファンとしては見逃せない作品であると同時に、フル・コースを堪能したあとのような 読了後の達成感が味わえる作品である。
原題 "Bleak House" 和訳名 「荒涼館」・・・ディケンズ後期の重厚な大作である。
登場人物の心理を深堀りし、克明かつ的確に描き上げるディケンズの「職人芸」を十分に活かしつつ、様々なテーマがオムニバス風に進行する壮大な長編である。
作中人物として ディケンズ作品においては "お約束" とも言うべき 「純粋で愛すべき浮浪児」や、「貧しく心の美しい青年」、そして「善意に溢れる清らかな女性」、さらには「世事に長けた中年ジェントルマン」などの、お馴染みのキャラクターがオールスターで登場して活躍し、読者を楽しませてくれる。
主人公の女性の出生をめぐる謎解きや、ロマンス、さらには殺人事件の犯人追及も絡ませながら重畳的に物語は進行してゆく。実に重厚で、登場人物も数多く登場するので読み手にも相応の「集中力」が必要とされよう。
ディケンズ・ファンとしては見逃せない作品であると同時に、フル・コースを堪能したあとのような 読了後の達成感が味わえる作品である。
2008年2月17日に日本でレビュー済み
推理小説の要素もあるディケンズ晩年の作品。
遺産相続、出生の秘密、ロマンス、法廷事件、社会問題
等のドラマに加え、滑稽な慈善活動、時代錯誤、勘違いした人、
といった戯画的な部分もあり、豊かで胸躍らされる作品である。
カリカチュアはディケンズの得手とするとことだが、本作品ではとりわけ魅力的な
キャラクターが多く登場する。
「家庭の天使」のエスタ、ダメ男、過去を背負った貴婦人、
四角四面の法律家、しっかり者の家政婦、その他たくさん。
また、エスタの語りによるエピソードも生き生きとして、面白い。
ディケンズは『大いなる遺産』が最高傑作との呼び声が高いが、
個人的にはそれよりも好きである。
遺産相続、出生の秘密、ロマンス、法廷事件、社会問題
等のドラマに加え、滑稽な慈善活動、時代錯誤、勘違いした人、
といった戯画的な部分もあり、豊かで胸躍らされる作品である。
カリカチュアはディケンズの得手とするとことだが、本作品ではとりわけ魅力的な
キャラクターが多く登場する。
「家庭の天使」のエスタ、ダメ男、過去を背負った貴婦人、
四角四面の法律家、しっかり者の家政婦、その他たくさん。
また、エスタの語りによるエピソードも生き生きとして、面白い。
ディケンズは『大いなる遺産』が最高傑作との呼び声が高いが、
個人的にはそれよりも好きである。
2007年1月7日に日本でレビュー済み
大法官裁判所から始まる物語は、始めはちょっと硬いイメージでとっつきにくいかもしれませんが、エスタの話が出てくる35ページからちょっと感じがやわらかくなります(一人称でかかれている)。主人公がいないと読みづらいという方は、とりあえずエスタが出てくるまで軽く流せばよいのではないかと思います。
全4巻中の第1巻は、壮大なプロローグといった趣です。数々の事件が詳細が謎のまま提示され、数々の登場人物が脈絡や役割不明のまま登場します。話のすじを楽しみたいタイプの人にはこの445ページの伏線は少々つらいかもしれませんが、ディケンズの優れた表現力とユーモアがちりばめられた文章一つ一つを楽しみながら読んでみて下さい。
全4巻中の第1巻は、壮大なプロローグといった趣です。数々の事件が詳細が謎のまま提示され、数々の登場人物が脈絡や役割不明のまま登場します。話のすじを楽しみたいタイプの人にはこの445ページの伏線は少々つらいかもしれませんが、ディケンズの優れた表現力とユーモアがちりばめられた文章一つ一つを楽しみながら読んでみて下さい。
2022年1月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
19世紀前半、ヴィクトリア朝時代の大英帝国の社会と風俗を生き生きと描き出した小説である。
ディケンズの他の小説同様、貴族から下層民衆までの多彩な登場人物が誇張された人物像で生々しく描かれ、人間の善意と悪意が複雑に絡み合った物語が展開される。また、産業革命下の都市社会で貧困に苦しむ人々や、親や社会の援助を十分受けられない子どもたちが同情あふれる温かい視線で描かれている。
この小説ではなんといっても当時の訴訟制度と法曹界の人々が徹底的に戯画化され、物語の中心モチーフとして批判的に扱われているのが特徴的である。
当時のイギリスの訴訟制度については、コモンロー(慣習法)により犯罪や一般民事事件を裁く普通法裁判所に対し、本書に登場する「ジャーンダイス対ジャーンダイス」訴訟はエクイティ(衡平法)により遺言や信託財産などを扱う大法官裁判所で扱われる。後者は陪審裁判ではなく大法官(Lord Chancellor)による裁判である。そして、「ジャーンダイス対ジャーンダイス」訴訟は法曹界で語り草になるほど有名な訴訟で、何代にもわたって続けられているが、もともとは遺言と遺言に記載された信託財産にかかわるものが「いまでは訴訟費用だけが争点になっている」のだという。つまり、莫大な遺産はすべて訴訟費用に費消されてしまい、当事者である相続人たちは困窮に追いやられているわけなのである(!)。
このほか、第1巻ではアヘン中毒で死んだと思われる謎の代書人の検死審問が出てくる。「検死審問」はシャーロック・ホームズや名探偵ポワロでもおなじみのイギリス独特の制度であり、不審死の死因を警察任せにせず陪審で審理するというものであるが、ここでは陪審員たちが現場近くのパブに集合して評議し、死体を実地検分する場面が描かれていて驚いた。刑事手続への市民参加の伝統ということだろう。
(第2巻レビューへ続く)
ディケンズの他の小説同様、貴族から下層民衆までの多彩な登場人物が誇張された人物像で生々しく描かれ、人間の善意と悪意が複雑に絡み合った物語が展開される。また、産業革命下の都市社会で貧困に苦しむ人々や、親や社会の援助を十分受けられない子どもたちが同情あふれる温かい視線で描かれている。
この小説ではなんといっても当時の訴訟制度と法曹界の人々が徹底的に戯画化され、物語の中心モチーフとして批判的に扱われているのが特徴的である。
当時のイギリスの訴訟制度については、コモンロー(慣習法)により犯罪や一般民事事件を裁く普通法裁判所に対し、本書に登場する「ジャーンダイス対ジャーンダイス」訴訟はエクイティ(衡平法)により遺言や信託財産などを扱う大法官裁判所で扱われる。後者は陪審裁判ではなく大法官(Lord Chancellor)による裁判である。そして、「ジャーンダイス対ジャーンダイス」訴訟は法曹界で語り草になるほど有名な訴訟で、何代にもわたって続けられているが、もともとは遺言と遺言に記載された信託財産にかかわるものが「いまでは訴訟費用だけが争点になっている」のだという。つまり、莫大な遺産はすべて訴訟費用に費消されてしまい、当事者である相続人たちは困窮に追いやられているわけなのである(!)。
このほか、第1巻ではアヘン中毒で死んだと思われる謎の代書人の検死審問が出てくる。「検死審問」はシャーロック・ホームズや名探偵ポワロでもおなじみのイギリス独特の制度であり、不審死の死因を警察任せにせず陪審で審理するというものであるが、ここでは陪審員たちが現場近くのパブに集合して評議し、死体を実地検分する場面が描かれていて驚いた。刑事手続への市民参加の伝統ということだろう。
(第2巻レビューへ続く)