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欲望の植物誌 ペーパーバック – 2003/10/1
- 本の長さ398ページ
- 言語日本語
- 出版社八坂書房
- 発売日2003/10/1
- ISBN-104896948300
- ISBN-13978-4896948301
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商品の説明
メディア掲載レビューほか
欲望の植物誌
人間は植物を自分たちの都合のいいように「進化」させてきた。果実には甘さを求め、花には美しさを求め、麻薬には陶酔を求め、主食には容易な管理を求めてきた。人間の欲望が植物改良へと駆り立ててきたのは間違いないが、それを植物の視点から描いたのが本書だ。植物が人間を操って自らを進化させてきた、という視点で描かれている点は面白い。リンゴ、チューリップ、マリファナ、ジャガイモと、4種類の植物に関連するエピソードを通して、人間が植物に操られている様を描く。
人間は植物を自分たちの都合のいいように「進化」させてきた。果実には甘さを求め、花には美しさを求め、麻薬には陶酔を求め、主食には容易な管理を求めてきた。人間の欲望が植物改良へと駆り立ててきたのは間違いないが、それを植物の視点から描いたのが本書だ。植物が人間を操って自らを進化させてきた、という視点で描かれている点は面白い。リンゴ、チューリップ、マリファナ、ジャガイモと、4種類の植物に関連するエピソードを通して、人間が植物に操られている様を描く。
例えば、米国ではマリファナの取り締まりが強化され、一時は絶滅の危機に直面したが、愛好者によって品種改良を受けて室内で栽培可能になった。これもマリファナが人間を使って進化を遂げた結果だと著者は表現する。ジャンルを超えた話題が豊富に盛り込まれており、飽きがこない。
(日経バイオビジネス 2004/02/01 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)
-- 日経BP企画
内容(「MARC」データベースより)
植物が人間の思い通りにその姿を変えてきたのは、実は植物の側の生き残り戦略なのではないか。リンゴ、チューリップ、マリファナ、ジャガイモ。人間の欲望に適応するよう姿を変えた4種の栽培植物の隠された生活を論じる。
登録情報
- 出版社 : 八坂書房 (2003/10/1)
- 発売日 : 2003/10/1
- 言語 : 日本語
- ペーパーバック : 398ページ
- ISBN-10 : 4896948300
- ISBN-13 : 978-4896948301
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,116,616位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2018年1月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
検定の勉強用に買いましたが、それ以上に楽しく読ませていただきました。視野がひろまりました。
2017年7月20日に日本でレビュー済み
タイトルやサブタイトルはいささかおどろおどろしいが、本書は「人間の欲望による(半ば異常な)選別によって、驚異的な共進化を遂げた植物」の物語である。
選ばれたのは、リンゴの「甘さ」、チューリップの「美」、マリファナの「陶酔」、ジャガイモの「管理」の4つである。
本書では軽く触れられているだけだが、これらの四つは意外な共通点がある。
それは「種によって増えることがあまりなく、同じ遺伝子を持つクローンが増えている」という点である。
リンゴとマリファナは接ぎ木、チューリップは球根、ジャガイモは種イモから増やされる。
特にリンゴとチューリップは、種を使って増やすと圧倒的な多様性が生まれてしまい、親が持っていたよさ(甘さや美しさ)が速やかに失われてしまう。
マリファナの場合、ドラッグになるTHCはメスが受粉前のみ作るので、オスを取り除くためにメスだけをクローンで増やしている、というので、これはなかなか意外であった。
チューリップについては、チューリップバブルは有名だが、そのとき高値で取引されていた花は普段イメージするようなものではなく、異様なカラフル模様の花であること、それはモザイクウイルスに感染した病気のチューリップであること、などが描かれている。
マリファナは、筆者自身のマリファナ体験(わりと筆者はドラッグが好きそうだ)がいろいろ書かれていてなかなか面白い。
サイコアクティブの神経科学も色々書かれており、さらに知りたい人は 快感回路---なぜ気持ちいいのか なぜやめられないのか (河出文庫) などを読むと楽しめそうな内容であった。
逆に、一番最初のリンゴの章があまり面白くない。
アメリカでリンゴを広めたチャップマン(ジョニー・アップルシード)伝説の話が延々書かれており、アメリカ人には親しみ深い話題で楽しめるのかもしれないが、日本人感覚では微妙な内容だと思った。
リンゴの章は面白くないなと思ったらさっさ読み飛ばして、次の章に行った方がいいように思う。
全体としては、エッセイ風でやや話が飛び回る感じだが、面白い話題が多くて楽しめる一冊だと思う。
選ばれたのは、リンゴの「甘さ」、チューリップの「美」、マリファナの「陶酔」、ジャガイモの「管理」の4つである。
本書では軽く触れられているだけだが、これらの四つは意外な共通点がある。
それは「種によって増えることがあまりなく、同じ遺伝子を持つクローンが増えている」という点である。
リンゴとマリファナは接ぎ木、チューリップは球根、ジャガイモは種イモから増やされる。
特にリンゴとチューリップは、種を使って増やすと圧倒的な多様性が生まれてしまい、親が持っていたよさ(甘さや美しさ)が速やかに失われてしまう。
マリファナの場合、ドラッグになるTHCはメスが受粉前のみ作るので、オスを取り除くためにメスだけをクローンで増やしている、というので、これはなかなか意外であった。
チューリップについては、チューリップバブルは有名だが、そのとき高値で取引されていた花は普段イメージするようなものではなく、異様なカラフル模様の花であること、それはモザイクウイルスに感染した病気のチューリップであること、などが描かれている。
マリファナは、筆者自身のマリファナ体験(わりと筆者はドラッグが好きそうだ)がいろいろ書かれていてなかなか面白い。
サイコアクティブの神経科学も色々書かれており、さらに知りたい人は 快感回路---なぜ気持ちいいのか なぜやめられないのか (河出文庫) などを読むと楽しめそうな内容であった。
逆に、一番最初のリンゴの章があまり面白くない。
アメリカでリンゴを広めたチャップマン(ジョニー・アップルシード)伝説の話が延々書かれており、アメリカ人には親しみ深い話題で楽しめるのかもしれないが、日本人感覚では微妙な内容だと思った。
リンゴの章は面白くないなと思ったらさっさ読み飛ばして、次の章に行った方がいいように思う。
全体としては、エッセイ風でやや話が飛び回る感じだが、面白い話題が多くて楽しめる一冊だと思う。
2006年8月29日に日本でレビュー済み
リンゴ、チューリップ、マリファナ、ジャガイモを題材として
様々な視点から植物とヒトとの関係を書き表した本。
ヒトは植物を支配「している」のではなく、それと同時に
ヒトは植物に支配「されている」とも言えるという
視点に立っているとてもユニークな本。
なぜ、リンゴが挿し木で増やされているのか?
チューリップの色はある種のウィルスが原因だった?
なぜ、マリファナのような麻薬が自然界に存在するのか?
微生物の遺伝子を組み込んだジャガイモとマクドナルドの関係は?
・・・いろいろなジャンルの学問の知識を元に、筆者は世界中を飛び回って
実際に様々なヒトに話を伺っている形式でかかれており、とても読みやすい。
誰でも気軽に読めるサイエンス・ポピュラー本。
お薦め。
様々な視点から植物とヒトとの関係を書き表した本。
ヒトは植物を支配「している」のではなく、それと同時に
ヒトは植物に支配「されている」とも言えるという
視点に立っているとてもユニークな本。
なぜ、リンゴが挿し木で増やされているのか?
チューリップの色はある種のウィルスが原因だった?
なぜ、マリファナのような麻薬が自然界に存在するのか?
微生物の遺伝子を組み込んだジャガイモとマクドナルドの関係は?
・・・いろいろなジャンルの学問の知識を元に、筆者は世界中を飛び回って
実際に様々なヒトに話を伺っている形式でかかれており、とても読みやすい。
誰でも気軽に読めるサイエンス・ポピュラー本。
お薦め。
2003年11月29日に日本でレビュー済み
著者は園芸ジャーナリスト・エッセイスト。本書もみずから耕す菜園の体験がたっぷり語り込まれ、生き生きとした内容になっている。
「欲望の植物誌」とは、人間がリンゴなどの作物を利用(=栽培して食べる)しているのではなく、植物が版図を広げるため人間を利用しているのではないか、という逆転の発想を意味する。具体的にはリンゴ、チューリップ、マリファナ、ジャガイモの4つが取り上げられ、それぞれ「甘さ」「美しさ」「陶酔」「食」の観点から論じられる。たとえばリンゴなら、ひたすら甘くなることに成功した品種だけが広く栽培されることになるのである。
別に学問的な著作というわけではなく、作物の改良を進化の観念にからめながら様々なアイディアが開陳される。アイディア自体にはそれほど独自性が感じられないが、語り口の柔らかさ、実際に作物を栽培することの面白さもあり、非常に面白かった。
ジャガイモの章では遺伝子組み替え技術について論じられており、悪くはないが忌避するという著者の対応は予想通りだったものの、農業技術の進歩に驚愕させられた。
著者の基本的態度は「甘さ」などが偏重され、単一品種栽培が広がることへの反対にあり、ことあるたびに原種の多様性が言及される。確かに色とりどり、さまざまな味、大きさのリンゴのある世界の方が魅力的だとは思う。しかし現実の世界がそれを選択しなかったのはなぜか。その点については次の著作で取り上げられるらしい。
「欲望の植物誌」とは、人間がリンゴなどの作物を利用(=栽培して食べる)しているのではなく、植物が版図を広げるため人間を利用しているのではないか、という逆転の発想を意味する。具体的にはリンゴ、チューリップ、マリファナ、ジャガイモの4つが取り上げられ、それぞれ「甘さ」「美しさ」「陶酔」「食」の観点から論じられる。たとえばリンゴなら、ひたすら甘くなることに成功した品種だけが広く栽培されることになるのである。
別に学問的な著作というわけではなく、作物の改良を進化の観念にからめながら様々なアイディアが開陳される。アイディア自体にはそれほど独自性が感じられないが、語り口の柔らかさ、実際に作物を栽培することの面白さもあり、非常に面白かった。
ジャガイモの章では遺伝子組み替え技術について論じられており、悪くはないが忌避するという著者の対応は予想通りだったものの、農業技術の進歩に驚愕させられた。
著者の基本的態度は「甘さ」などが偏重され、単一品種栽培が広がることへの反対にあり、ことあるたびに原種の多様性が言及される。確かに色とりどり、さまざまな味、大きさのリンゴのある世界の方が魅力的だとは思う。しかし現実の世界がそれを選択しなかったのはなぜか。その点については次の著作で取り上げられるらしい。