終段の、現代の政・報関係に対する言及には、総務大臣の停波発言には触れながらも、当該発言に至る経緯には触れないなど、必ずしも同調できない部分もあります。
しかしながら、ご自身の思想傾向の反対側に近づこうとするなど、極力客観的・中立的に著述しようとする筆者の人柄も、多分に感じました。佐藤優の「完全な中立などありえない。せいぜい、いずれかの立場に片足を突っ込んだ中立しかありえない」という言葉を思い出しました。
また、「政治と報道の一体化」の危険性の主張は、一般化されたメッセージとしては首是するばかりであります。
筆者の現代状況に対する論評に、批判的な人もいると思います(私がそうです)。しかしそんな私にとっても、本書の主題である大本営発表に関する情報の集積や分析は、大変参考になりました。
アンチ辻田でも、「それは違うんじゃないかな…」とかつぶやきながら、批判的に読めばよいのです。
楽しく読めました。おすすめです!
プライム無料体験をお試しいただけます
プライム無料体験で、この注文から無料配送特典をご利用いただけます。
非会員 | プライム会員 | |
---|---|---|
通常配送 | ¥410 - ¥450* | 無料 |
お急ぎ便 | ¥510 - ¥550 | |
お届け日時指定便 | ¥510 - ¥650 |
*Amazon.co.jp発送商品の注文額 ¥3,500以上は非会員も無料
無料体験はいつでもキャンセルできます。30日のプライム無料体験をぜひお試しください。
新品:
¥946¥946 税込
ポイント: 29pt
(3%)
無料お届け日:
4月4日 木曜日
発送元: Amazon.co.jp 販売者: Amazon.co.jp
新品:
¥946¥946 税込
ポイント: 29pt
(3%)
無料お届け日:
4月4日 木曜日
発送元: Amazon.co.jp
販売者: Amazon.co.jp
中古品: ¥76
中古品:
¥76

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
大本営発表 改竄・隠蔽・捏造の太平洋戦争 (幻冬舎新書) 新書 – 2016/7/29
辻田 真佐憲
(著)
{"desktop_buybox_group_1":[{"displayPrice":"¥946","priceAmount":946.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"946","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"0dJKgHZ69y5QvxEEDgI9NaZGrLNDEa3WS%2BdzUzUdC6r1%2FxEnl5M0QEfIsQcwg%2Bx%2F5ajNDXvuwFd%2BpYtUanu9jAVtun8RNTAynPX4%2BrmoKkTkaZMK9JOCJZEKDnoY%2F04HWGmD9UsQCc8%3D","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"NEW","aapiBuyingOptionIndex":0}, {"displayPrice":"¥76","priceAmount":76.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"76","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"0dJKgHZ69y5QvxEEDgI9NaZGrLNDEa3Wm6X5ZtcAS0sDG6K6NRL7SqeiTQWzAWjO5ZsQKtuPiyTnItoxP1s1HTdDC2g8UNxE0sDcP1V2f1yGrDRp6JFraguhPfHh8yNrPObss9YAChOUHHq4o%2Bq5EOxS9IofShIqrMtSS9FlaiLbOZ4kDy82JQ%3D%3D","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"USED","aapiBuyingOptionIndex":1}]}
購入オプションとあわせ買い
信用できない情報の代名詞とされる「大本営発表」。その由来は、日本軍の最高司令部「大本営」にある。その公式発表によれば、日本軍は、太平洋戦争で連合軍の戦艦を四十三隻、空母を八十四隻沈めた。だが実際は、戦艦四隻、空母十一隻にすぎなかった。誤魔化しは、数字だけに留まらない。守備隊の撤退は、「転進」と言い換えられ、全滅は、「玉砕」と美化された。戦局の悪化とともに軍官僚の作文と化した大本営発表は、組織間の不和と政治と報道の一体化にその破綻の原因があった。今なお続く日本の病理。悲劇の歴史を繙く。
- 本の長さ281ページ
- 言語日本語
- 出版社幻冬舎
- 発売日2016/7/29
- 寸法17.3 x 10.8 x 1.3 cm
- ISBN-104344984250
- ISBN-13978-4344984257
よく一緒に購入されている商品

対象商品: 大本営発表 改竄・隠蔽・捏造の太平洋戦争 (幻冬舎新書)
¥946¥946
最短で4月4日 木曜日のお届け予定です
残り7点(入荷予定あり)
¥1,078¥1,078
最短で3月31日 日曜日のお届け予定です
在庫あり。
総額:
当社の価格を見るには、これら商品をカートに追加してください。
ポイントの合計:
pt
もう一度お試しください
追加されました
一緒に購入する商品を選択してください。
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
商品の説明
著者について
一九八四年大阪府生まれ。文筆家、近現代史研究者。慶應義塾大学文学部卒業。同大学大学院文学研究科中退。二〇一一年より執筆活動を開始し、現在、政治・戦争と文化芸術の関わりを研究テーマとしている。著書に『日本の軍歌』『ふしぎな君が代』(ともに幻冬舎新書)、『愛国とレコード』(えにし書房)、『たのしいプロパガンダ』(イースト新書Q)などがある。歴史資料の復刻にも取り組んでおり、監修CDに『日本の軍歌アーカイブス』(ビクターエンタテインメント)、『出征兵士を送る歌 これが軍歌だ! 』(キングレコード)、『日本の軍歌・軍国歌謡全集』(ぐらもくらぶ)などがある。
登録情報
- 出版社 : 幻冬舎 (2016/7/29)
- 発売日 : 2016/7/29
- 言語 : 日本語
- 新書 : 281ページ
- ISBN-10 : 4344984250
- ISBN-13 : 978-4344984257
- 寸法 : 17.3 x 10.8 x 1.3 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 253,652位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。

1984年、大阪府生まれ。作家・近現代史研究者。慶應義塾大学文学部卒業、同大学院文学研究科中退。現在、政治と文化芸術の関係を主な執筆テーマとしている。著書に『文部省の研究』(文春新書)、『大本営発表』『ふしぎな君が代』『日本の軍歌』(以上、幻冬舎新書)、『たのしいプロパガンダ』(イースト新書Q)、『愛国とレコード』(えにし書房)などがある。監修に『満洲帝国ビジュアル大全』(洋泉社)など多数。軍事史学会正会員、日本文藝家協会会員。
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2020年3月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2020年4月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
現代の政治家も熟読して。自己の態度を考えるべきです。
2016年9月19日に日本でレビュー済み
軍部がマスコミと癒着、あるいはマスコミを支配、隷属化していたために真実の報道がなされなかったという。 また戦局が悪化するにつれて戦果を計測する兵員の量と質が悪化していったために正確な数量の発表がなされなくなったのだという。 しかし戦意発揚のために陸軍、海軍ともに敵の損害を過大にして、日本軍の損害を過少にしたことも否めない。 陸戦の損害は調査中で逃げ、長崎原爆も被害は僅少と発表する。 特に夜間攻撃の戦果は計測が難しい。 兵士が同じ艦船を違った艦船と見誤って報告する。 大本営発表は改竄、隠蔽、捏造の宝庫であるが最初から意図されて嘘を付いたわけでもなさそうである。 しかし敗戦に次ぐ敗戦の状況下で勝戦と言い続けて国民をミスリードしたマスコミの罪は重い。 しかし真実を書けば輪転機を止められる。 軍に媚びるか、国民に媚びるか。 マスコミは前者を選ばざるを得なかったようである。
2020年1月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
数年前の作品だが、所謂「ご飯論法」「公文書書き換え」「公文書消去」がお得意の安倍自民党政権下で気になり再読。
新進気鋭の辻田氏であるが、専門が文科省研究、軍歌研究、君が代研究、天皇のお言葉研究とかなり攻めた領域であるためこの「大本営発表」は一般的読者には取っ付き易いかも…
岩波ブックレットの年表と見合せながら読んでいくと、嘘が大きくなっていき昭和天皇が問い詰める場面が生々しい。
司馬遼太郎、半藤一利の後継者は辻田真佐憲かもしれない。そんな可能性を感じさせる一冊。傑作です。
新進気鋭の辻田氏であるが、専門が文科省研究、軍歌研究、君が代研究、天皇のお言葉研究とかなり攻めた領域であるためこの「大本営発表」は一般的読者には取っ付き易いかも…
岩波ブックレットの年表と見合せながら読んでいくと、嘘が大きくなっていき昭和天皇が問い詰める場面が生々しい。
司馬遼太郎、半藤一利の後継者は辻田真佐憲かもしれない。そんな可能性を感じさせる一冊。傑作です。
2016年8月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「大本営発表」の教訓は、お上(政府だけでなく、親、教師、マスコミ)のいうことをまともに
信じるな、ということだと思っています。
この本の中では、最近の政府とマスコミの動きについても書いていますが、どの新聞かで
記事内容が異なるのは今に始まったことではないし、某国営放送にしても昔から右傾化、
左傾化とかいつもいわれていたわけで。(正直、政府のご用機関に徹してくれた方が報道の
裏を読みやすいのだけど:-P)
本書では、安倍政権との関係を言っているが、福島事故の時に、「メルトダウンしたかも」と
口走った政府関係者の首をすげ替え、同じくその可能性を指摘したNHK記者がその後しばらく
姿を消したのも当時民主党・管政権のもとであったことを述べていないのは公平さに欠けるように
感じる。
結局は「自分の頭で考える」ことに尽きるのだとうことだと思う。
信じるな、ということだと思っています。
この本の中では、最近の政府とマスコミの動きについても書いていますが、どの新聞かで
記事内容が異なるのは今に始まったことではないし、某国営放送にしても昔から右傾化、
左傾化とかいつもいわれていたわけで。(正直、政府のご用機関に徹してくれた方が報道の
裏を読みやすいのだけど:-P)
本書では、安倍政権との関係を言っているが、福島事故の時に、「メルトダウンしたかも」と
口走った政府関係者の首をすげ替え、同じくその可能性を指摘したNHK記者がその後しばらく
姿を消したのも当時民主党・管政権のもとであったことを述べていないのは公平さに欠けるように
感じる。
結局は「自分の頭で考える」ことに尽きるのだとうことだと思う。
2021年2月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日本軍上級官僚の驚くべき怠慢、無責任、は現在の官僚組織に脈々と、、、
2019年4月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
現在、NHKをはじめテレビ局に対する報道姿勢の問題、朝日新聞と産経新聞・読売新聞ら双方のバッシングおよびネット上の記事乱立などマスコミ全体の信頼感が低下していると感じている人は多いだろう。
これらは全て基本的にはコマーシャリズム(商業主義)に依拠しており、「カネ稼ぎ」をしないことには会社の運営も個人の給料も維持できないことに原因がある。そこに着目した戦前の日本政府は日中戦争前には「マスコミが勝手な報道をするのに困った」が、逆に戦争中に資源の利用を目的に「政府が紙の分配を制限する」という脅しの下で全てのマスコミを屈服させたのである。これ以降マスコミは「政府に歩み寄り、今度は政府の主張を鵜呑みにした現実と異なる数字や事実を公表した」のである。
マスコミ各社も真実よりも人目を引く記事を書こうとしたのは文字通り売り上げ数を前にした「弱さ」に基づくものであり、逆に政府が最初でこそ余裕すら感じる正しい記事を載せながらも戦況が悪化するにすれ虚偽の数字や事実をマスコミに強要したのは、責任問題をはじめとする「弱さ」であった。
この敗戦という現実を前に、政府もマスコミも「弱さ」から嘘・大嘘・事実無根を連ね、時に架空の美談まで作ったのは、人間的弱さを感じる者である。無論、組織が大きければ大きいほど、この弱さによる嘘の弊害は非常に大きくなる。
政府の人間もマスコミの人間も権力や自由という名目で自分を守れなければ、絶えず民衆の目に怯えているといっても過言ではない。その恐怖が本当に自分に及ぶかも知れないと思うと、更なる嘘で責任逃れや国民を騙そうとする。それが人間である。こういった「真実が公表できない状態ほど、大きな嘘と責任逃れ」をする権力のある政府という存在とどう向き合うかというのが国民の課題であるという事を知る本である。
これらは全て基本的にはコマーシャリズム(商業主義)に依拠しており、「カネ稼ぎ」をしないことには会社の運営も個人の給料も維持できないことに原因がある。そこに着目した戦前の日本政府は日中戦争前には「マスコミが勝手な報道をするのに困った」が、逆に戦争中に資源の利用を目的に「政府が紙の分配を制限する」という脅しの下で全てのマスコミを屈服させたのである。これ以降マスコミは「政府に歩み寄り、今度は政府の主張を鵜呑みにした現実と異なる数字や事実を公表した」のである。
マスコミ各社も真実よりも人目を引く記事を書こうとしたのは文字通り売り上げ数を前にした「弱さ」に基づくものであり、逆に政府が最初でこそ余裕すら感じる正しい記事を載せながらも戦況が悪化するにすれ虚偽の数字や事実をマスコミに強要したのは、責任問題をはじめとする「弱さ」であった。
この敗戦という現実を前に、政府もマスコミも「弱さ」から嘘・大嘘・事実無根を連ね、時に架空の美談まで作ったのは、人間的弱さを感じる者である。無論、組織が大きければ大きいほど、この弱さによる嘘の弊害は非常に大きくなる。
政府の人間もマスコミの人間も権力や自由という名目で自分を守れなければ、絶えず民衆の目に怯えているといっても過言ではない。その恐怖が本当に自分に及ぶかも知れないと思うと、更なる嘘で責任逃れや国民を騙そうとする。それが人間である。こういった「真実が公表できない状態ほど、大きな嘘と責任逃れ」をする権力のある政府という存在とどう向き合うかというのが国民の課題であるという事を知る本である。
2019年1月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「大本営発表」のみに焦点を絞って深掘りしている大変珍しい書籍ではないか。
しかも、とても解りやすく書かれており、マスコミがどのように太平洋戦争に荷担していったのかも良く解る。戦史に興味のある方は一読を勧めます。
しかも、とても解りやすく書かれており、マスコミがどのように太平洋戦争に荷担していったのかも良く解る。戦史に興味のある方は一読を勧めます。