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佐野眞一

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別海から来た女――木嶋佳苗悪魔祓いの百日裁判単行本 – 2012/5/25

佐野眞一 (著)

59

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「これは、私の書いた『東電OL殺人事件』を超える事件だ」――著者。殺人3件・未遂多数。北海道・別海町の名家に育った女が、男たちを次々と毒牙にかける――女と男の闇を射る佐野ノンフィクションの真骨頂! あなたも、木嶋佳苗の魔力から逃れられなくなる。昂奮のサスペンス・ノンフィクション。戦後犯罪史上ナンバーワン「首都圏連続不審死事件」の全てを描いた力作!

●昂奮のサスペンス・ノンフィクション
・木嶋の祖父の遺言になった「決定的証言」
・事件後に生き残った男の恐るべき現在
・木嶋の「本命恋人」が私に見せた素顔
・百日裁判「新聞が報じられなかったこと」
・徹底取材木嶋家四代に遡るロードムービー

●私たちはこの事件からなぜ目が離せないのか。それはおそらく、この事件に関心をもつすべての人が、木嶋佳苗に、そして木嶋佳苗にだまされた人に、いくらかずつ似ている自分に無意識のうちに気がついているからである。――本文より

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本の長さ

290ページ
言語

日本語
出版社

講談社
発売日

2012/5/25
寸法

13.6 x 2.1 x 19.5 cm
ISBN-10

4062177641
ISBN-13

978-4062177641
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著者について

佐野眞一
さの・しんいち 1947年東京生まれ。早稲田大学文学部卒業。編集者、業界紙勤務を経てノンフィクション作家となる。
1997年、民俗学者宮本常一と渋沢敬三の生涯を描いた『旅する巨人』(文藝春秋)で第28回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。2009年、『甘粕正彦乱心の曠野』(新潮社)で第31回講談社ノンフィクション賞を受賞。
著書に『性の王国』『遠い「山びこ」無着成恭と教え子たちの四十年』『巨怪伝正力松太郎と影武者たちの一世紀』『カリスマ中内功とダイエーの「戦後」』『東電OL殺人事件』『だれが「本」を殺すのか』『てっぺん野郎本人も知らなかった石原慎太郎』『小泉純一郎血脈の王朝』『阿片王満州の夜と霧』『津波と原発』『怪優伝』『あんぽん孫正義伝』ほか多数。

登録情報

出版社 ‏ : ‎ 講談社 (2012/5/25)
発売日 ‏ : ‎ 2012/5/25
言語 ‏ : ‎ 日本語
単行本 ‏ : ‎ 290ページ
ISBN-10 ‏ : ‎ 4062177641
ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4062177641
寸法 ‏ : ‎ 13.6 x 2.1 x 19.5 cm

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- - 17位殺人関連

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59

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佐野眞一

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1947（昭和22）年東京生れ。

出版社勤務を経てノンフィクション作家に。主著に、民俗学者・宮本常一と渋沢敬三の交流を描いた『旅する巨人』（大宅賞）、エリートＯＬの夜の顔と外国人労働者の生活、裁判制度を追究した『東電ＯＬ殺人事件』、大杉栄虐殺の真相に迫り、その通説を大きく覆した『甘粕正彦乱心の曠野』『沖縄　だれにも書かれたくなかった戦後史』など多数。

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後藤　貴之

購入目的

2013年3月16日に日本でレビュー済み

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この人殺しのブタ女には何の用もない。元歌手で声楽家の澤雅子（向井茂子）さんについて調査するため購入しただけです。
まだ生きておられるとしたら澤さんの万年長寿をお祈りしております。

澤さんの歌を聴いて下さい。
[...]
[...]
[...]

3人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

ももたろ

邪推が多い

2019年11月20日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

まだ全部読んでないですが、ロジックが飛躍していたり、他者の心情を推測する際に筆者の固定観念を不必要に投影してているのでは（つまり邪推では）としか思えない箇所がたくさんあったので気になりました。
例えば被告の曽祖父の入植理由に関する一節。被告の曽祖父は福井県の貧しい農村から別海町に昭和4年に入植した最初の人物として町の記録に残っています。その記録によると彼の入植理由は故郷の村がダム建設で水没したことだそうです。ですが実際のダム建設は昭和30年代に始まったため、その記述はあやまりだと筆者は述べます。ここまでは理解できます。が、なぜかその直後に「被告の曽祖父はおそらくストレートに『貧困による移住』としたくなかったため、あえてダムに沈んだ村から移住してきたと言ったのだろう。庶民のウソはいつも悲しい。(p41)」などと書きます。そもそも曽祖父本人がそう主張していたのかという事実確認さえしていないのに曽祖父の人格を貶めるような記述をしています。
また、別海高校の卒業時のアンケートで被告が「AV女優になりそうな人」1位だったことに関しての、「別海高校のアンケートには、あの女をいつか引きずり落としてやりたい、という怨嗟のまなざしと残酷な心の動きのようなものが感じられた。(p20)」という記述。これも本人たちからそう聞いたわけではないのに飛躍がすぎるのではないでしょうか。
関係者のインタビューも含めて他の本やネットの情報では得られない情報があり、その意味では興味深いですが、このようなノイズが多いのでなかなか読むのが疲れる本です。

18人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

響子

黒いロマンスのヒロイン〜時代が育んだ悪い種子

2012年5月29日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

実際に起きた事件のルポルタージュの難しさは、被害者と被害者家族、加害者家族のプライバシーについて、どこまで書くかという点だと思う。
本書を読んでいて、気になったのは、被害者・加害者家族のプライバシーや人権、被害者を冒涜しているのではないかという点だった。

だが、著者が自分の足で稼いだ執念と取材力、一次資料の豊富さと説得力と迫力は圧倒的だと思う。
著者自身が感じている、木嶋に対する憎悪と恐怖が、読んでいる側にまで迫ってきた。著者に渾身の1冊を書かせるパワーを与えた、木嶋佳苗の毒婦ぶりに相当な凄みがある証なのかもしれない。
「別海町のスカーレット･オハラ」「出来の悪いハーレクイン・ロマンスのヒロイン」等は、木嶋の魔性と性質を的確に表現していると思う。
木嶋が生まれ育った故郷・別海町では、木嶋の祖父から衝撃的な佳苗の「悪い種子」のエピソードを聞き出している。小学生だった少女の、普通は考え付かないような衝撃の行動には、震撼せざるをえなかった。
その他、今回の事件の片鱗が浮き彫りになるような、エピソードと証言の数々は非常に興味深い。
被害者周辺の聞き込みと、最後に木嶋と同居した男性の証言から明確になったのは、新たな時代を象徴する事件だったということである。
木嶋が駆使したネット、メール、木嶋のブログや出会い系サイトを通じて知り合った男と女の関係がなぜか哀しい。
木嶋がネットから思いついた恐るべき計画は、非常に綿密だった。
木嶋のこの天賦の才が、善き方向に使われなかったことが皮肉だ。
ネット時代が生んだ稀代の悪女・毒婦は、したたかそのもので、法廷で練炭購入の動機等を追及されても全く動じない。
被害者の多くの男性のある特徴と傾向が、著者の個人的印象として著されているが興味深い考察だった。

特に本書内では、事件の初動捜査ミス、木嶋の並外れた言葉の巧みさに捜査官が翻弄された事に驚き、検察側被告人質問において木嶋が検事を逆に追い詰める展開や、木嶋の数々の発言に人間性がよく表われている。
木嶋の手記も掲載されているが、著者曰く「胸に迫ってくる言葉が一つもない」とあり、私自身も全く同じ気持ちを抱いた。
ヴァーチャルな世界を駆使して罪を重ねた女は、法廷においても事件はどこか人ごとで、あくまでも「黒いロマンスのヒロイン」を演じているのだろう。

34人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

AmazonFamily

老男の眼から

2015年2月10日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

東電OL殺人事件の本も拝読したが、どうも氏はデリカシーがなく本名をさらしてしまう。木嶋被告の故郷へ行くと関係者が老人ホームに入居していると聞くと行かないでくれと言う嘆願を無視して行ってしまう。勿論面会などできないのだが。東電OLには残された母親と未婚の妹もいた。しかし氏は被害者の実名をつらつらと書いてしまう。今回の木嶋被告には本当に容赦なく容姿を嘲る。彼女も女だ。例え殺人者と言えど「女」だ。
余程容姿が気に入らないからと言ってもいくらでも書きようがあろうものだ。文章は氏の悪いクセで終わりがグダグダ。もう氏は木嶋被告に面会をし、彼女について本を書くことはない。木嶋被告の事をもっと知りたいのであれば女性から見た北原みのり氏や、北原氏ら女性三人が書いた本の方が詳しい。

52人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

榛名山のたぬき

血が流れない犯罪なのです！

2014年6月18日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

関係者を探して履歴をたどる佐野さんの手法ですが、個人情報保護の強化でこれからは難しくなるでしょう。
ルポには時間と費用がかかるのですが、事実の確認には大切です。
ネット社会の落とし穴ともいえる犯罪なので、孤独な老人には警鐘となります。

4人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

Amazonカスタマー

読みづらい

2016年2月28日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

非常に興味深い事件なので面白いことは面白いのだが、なんというか読みづらい。
例えば事件とはほとんど関係ない人の経歴がダラダラと書かれていたり、
同じ会話や表現が何度も出てきたり…。表現としてもおかしい箇所がいくつもあった。
校正や推敲をしっかりやっていないのかと感じてしまう。
あとこれは良いか悪いか微妙だが、木嶋佳苗本人の写真を大胆に使用した表紙がインパクトがある。

19人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

呉屋　良武

見方の違い

2014年1月31日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

北原みのりさんの毒婦と合わせて購入しました。面白かったです。
男の視点だなと思いました。北原さんが、練炭は北の人の考えですという言葉に
木嶋佳苗がはーという顔をしたと書いてあったところを、何の反応もなくとあったのが
面白かったです。祖父や周りの人のいんたびゅーから木嶋佳苗が浮かび上がってくるのが
面白いです。

6人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

QT-LOVE

佐野節炸裂！傑作中の傑作

2012年5月29日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

本日、読破。購入して、３日もかかってしました。佐野先生の本は、３００ページ以上でも、通常なら、３時間で集中して読み込めるのが、小生の経験である。
本作品は、違った。G２で読んで、予習し、望んでいたが、幾度か読み返してしまった。北海道、埼玉、東京、千葉とめくるめく、分刻みの事実が交錯し、３次元的に浮かび上がらない
自身の読解能力に落胆。また、読んでいる途中での深夜の地震など、オカルティックに感じる作品であった。読後は、激しい徒労感と絶望を覚えたが、佐野ファンとして、先生の自身の限界への挑戦も存分に発揮された作品である。途中、途中に入る、佐野ファンなら、多いに期待する展開も、本作品においては、”ノイズ”に思えてしまった。それほど、この事件の重さ、今の現代の抱える”騙される予備軍の多さ”に危機感を覚える。また、検察のあまりなれていない文学的表現に対する、先生のウィットに飛んだ、”文学表現返し”は、期待以上であった。いい読み物としての本か、どうかは、読後で決まるのだろうか？先生と同じく、激しく疲れた思いがするが、強くお勧めする本である。また、東電OL事件との対比も、紙幅は少ないが、唸ってしまう。最後まで、迷宮なのか。。続編をしつこく追いかける他のライターの方が補足をした本がこれからも出ると思うが、個人的には、”これでいいや”感が強い。
あえて苦言をいうなら、表紙であろう、さすがに、勇気がなく、カバーを外したが、孵って、薄くグラフティーのように浮かび上がる”キジカナ”に、本来の本を読む姿勢で、他者に見られたくない講談社には、やられた。。アマゾンで買うと、それが難点であろう。心の中で、”３人の仏に対して、真摯な反省”が汲み取れるコメントがあるかもしれない淡い期待は、予想通り裏切られた。ネット社会の中で、埋もれていく、生身の人間関係の希薄さは、ますます増えであろうが、このような、悲劇は、ないのが理想であると思う。
とにかく、佐野ファンなら、是非、買うべき、読むべき、悩むべき、また、正しく恐れる事を学ぶ後世に残す作品。佐野先生、お疲れ様でした。

13人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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