本書冒頭のはしがきを読むと読者を半ば挑発しているような書き方となっており、むしろ内容には期待をしたのですが、入門を謳っているからか、大風呂敷を広げ過ぎた感のある書き方でもあり、まとまりの無い印象を受けました。
この他、学問としての緊張感も無いように見受けられます。読みやすさを狙ったのか定かではありませんが、「だから何?」の先が無いですね。
国境はそもそも人為的に引かれるものですし、国家の優劣・強弱によっても変わるのは御存じの通りです。その中で、地理を半ば無視した「38°線」が今後どうなるかについて、突っ込んだ言及がほとんど無いのは残念でした(一応、第6章に話はあれど)。
最近偶々読んだ『
地政学の逆襲 「影のCIA」が予測する覇権の世界地図
』のほうが、まだ国家の内情や国境を考える上で、(個人的に)有益だったのは正直否めません。

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入門 国境学 - 領土、主権、イデオロギー (中公新書 2366) 新書 – 2016/3/24
岩下 明裕
(著)
領土問題や移民問題、サイバー時代の安全保障などを考えるヒントになる「国境学」。欧米で流行する新しい学問分野のはじめての入門書
- 本の長さ244ページ
- 言語日本語
- 出版社中央公論新社
- 発売日2016/3/24
- ISBN-104121023668
- ISBN-13978-4121023667
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登録情報
- 出版社 : 中央公論新社 (2016/3/24)
- 発売日 : 2016/3/24
- 言語 : 日本語
- 新書 : 244ページ
- ISBN-10 : 4121023668
- ISBN-13 : 978-4121023667
- Amazon 売れ筋ランキング: - 390,415位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,666位中公新書
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2017年5月21日に日本でレビュー済み
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2016年5月28日に日本でレビュー済み
一つの国の中には様々な「彩り」のようなものがあると著者は言う。
しかし、領土や国境というものが問題になると、国家で均一化された空間になる。
その結果、「領土という病」が生まれるのだ――と。
国家権力によって引かれた国境線を考察することで、
いわば「学問領域」としての境界研究の世界をあぶり出す。
ただ、「入門・国境学」と言うからには、境界研究(ボーダースタディズ)を
もう少し整理して示すことも必要ではないだろうか。
ややバラバラ感があるのが惜しい。最もそれは著者の「思い」ゆえかもしれないが。
しかし、領土や国境というものが問題になると、国家で均一化された空間になる。
その結果、「領土という病」が生まれるのだ――と。
国家権力によって引かれた国境線を考察することで、
いわば「学問領域」としての境界研究の世界をあぶり出す。
ただ、「入門・国境学」と言うからには、境界研究(ボーダースタディズ)を
もう少し整理して示すことも必要ではないだろうか。
ややバラバラ感があるのが惜しい。最もそれは著者の「思い」ゆえかもしれないが。
2023年3月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
新品が購入できたので、なによりうれしい。在庫希少本があったということがすばらしい。