![ネイティブが毎日使ってる 万能英会話フレーズ101[音声DL付]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/817YNeUj6DL._AC_UL160_SR160,160_.jpg)
「映画の持つ教育研究上の多様な可能性に着目し、我が国の英語学習と教育を豊かにすること」を目的として設立されたという「映画英語アカデミー学会」では、平成23年9月から５部門チーム（小学生・中学生・高校生・大学生・社会人）を編成し、旧作映画の中からそれぞれ100タイトルを厳選、100余名の著者集団で、「映画を使った英語学習・教育に資するガイド・ブック」としての「先生が薦める英語学習者のための特選映画100選シリーズ」の執筆を開始したそうだが、本書はそのシリーズ中の「小学生編」として平成26年6月に刊行されたものである。
このシリーズは全てB5版(週刊誌大)で、見開き1タイトル。左のページには取り上げられた映画の「邦題・原題・執筆者名」「セリフ紹介欄（この映画で学んで欲しいセリフの解説）」「ふれあいポイント欄（映画を一緒に鑑賞する保護者へのアドバイス）」「あらすじ欄」「映画情報欄（原作・製作年・製作費・配給会社などの情報）」「公開情報欄（公開日・公開状況・受賞実績情報など）」が一覧表になって整然と並んでいる。右ページには「お薦めレベル欄(小学生から社会人までのお薦めレベルを複数表示)」「リスニング難易度欄（映画の音声を「スピード」「明瞭さ」「米語訛」「英語訛」「語彙」「専門語」「ジョーク」「スラング」「文法」の項目に分けて分析し、難易度を「１(易)～5(難)」の数字でランク別表示）」「DVD発売元・価格欄」「DVDの写真（5cm×4cm）」「お薦めの理由欄」「英語の特徴欄（「リスニング難易度」を数字ではなく言葉でより詳細に説明）」「授業での留意点欄」「映画の背景と見どころ欄(「あらすじ」で触れられなかった重要な事柄の説明」「スタッフ欄（監督・スタッフなどの紹介）」「キャスト欄（主演などの紹介）」が、これも一覧表に整然とまとめられている。
私はこのように懇切丁寧な解説が満載で、しかも痒い所に手が届くよう様々な工夫が凝らされた「英語学習のための映画ガイド・ブック」を寡聞にして他に知らない。英語学習という本書本来の目的を抜きにして、例えば「DVD秀逸映画紹介書」としても十分に楽しめる本である。
ただ惜しむらくは、「見開き1タイトル」という限られた紙幅のために、ページ全体が文字だらけになってしまい、気合を入れて読まなければ途中でめげてしまうかもしれないことだ。
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