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エラスムス――人文主義の王者 (岩波現代全書) 単行本(ソフトカバー) – 2014/5/17

3.9 5つ星のうち3.9 3個の評価

デシデリウス・エラスムス(1469―1536年)は、16世紀を「エラスムスの世紀」と呼ばしめるほどヨーロッパの知的世界に君臨し、決定的な影響を与えた。『痴愚神礼讃』をはじめ膨大な作品を遺し、古典学者や平和主義者など日本ではあまり知られていないさまざまな姿をもった〈普遍的文人〉の全貌に迫る、初めての本格的概説書。
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 岩波書店 (2014/5/17)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2014/5/17
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本(ソフトカバー) ‏ : ‎ 256ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4000291327
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4000291323
  • 寸法 ‏ : ‎ 13.5 x 2.1 x 19.5 cm
  • カスタマーレビュー:
    3.9 5つ星のうち3.9 3個の評価

カスタマーレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2021年12月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
エラスムスについてささやかな書籍はかなりあるが今一つ物足らない思いをしていたところであった。この本はエラスムスの全体像を巧みに描き出している。著者に深く感謝申し上げます。
2015年8月9日に日本でレビュー済み
雑誌か何処か3箇所に掲載したらしく同じことばかり3回書いてあり、ページ数を少なくとも3分の一に出来る。この欠陥は岩波書店の編集者、互氏の責任。

エラスムスが病気がちな小男であることも知ったが、その他はこの著者が評判倒れであることが分った。
キリスト教的ヒュマニズムをいふのも誰が言ったのか書いてないし曖昧な断定である。

例へば、エラスムスも使用したPhilosophiaChristiもキリスト教的哲学とジルソンが言へば肯定的だし、同じ言葉をレヴィットが使へば形容矛盾でナンセンスとなる。
私が一番気になるのはラテン語やギリシア語を古代の発音(そんなことは分りもしないのに)にすべきだといいふ提言であり。ギリシア語も15世紀ではなく遅くとも古代後期には現在の発音になつてゐて、言語が生きてゐるものだといふエラスムスの主張 - それ故キケロの時代に衒学的に戻る必要がない - に反することである。
生きてゐるラテン語も現在法王庁で使はれてゐるラテン語である。
エラスムスの同時代人であり彼の最大の批判者であるスカリゲルのことも言及して欲しかった。
8人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2014年6月8日に日本でレビュー済み
副題にもあるように、「人文主義」を代表するエラスムスについて書かれている。著者は、日本では宗教改革との関わり、もしくは『痴愚神礼讃』の著者としてのみ触れられることの多いエラスムスの、かなり大まかではあるものの全体像を描きだそうとしている。

「プロローグ」と「エピローグ」を除くと全体は3部で構成されている。
第1部「エラスムスとは誰か」は伝記で、私生児として生まれたこと、修道院で学んでいたこと、そこを出てから様々な学者・貴族などと交わりながら研鑽を積み、著作を生み出していく生涯が辿られている。第2部「エラスムスの三つの貌」では、エラスムスの極めて多彩な側面の内から、文学者、古典学者、平和主義者という、日本の一般読者に比較的馴染みやすい部分での業績が紹介されている。第3部「エラスムスと北方ルネッサンスの二大巨星」では、イギリスの人文主義者トマス・モア、フランスの人文主義者ギョーム・ビュデとの書簡のやり取りに触れながら、書簡文学者という側面も持つエラスムスとともに、前者との「友情」、後者との「一種知的決闘」を浮かび上がらせている。

著者が指摘するように、基本的な著作がラテン語で書かれたこと、キリスト教人口がそれほど多くないことなどから、日本で紹介されるエラスムスの業績は、ごく一面にとどまっているようだ。だからこそ、渡辺一夫の幾つかの著作やツヴァイクの『エラスムスの勝利と悲劇』などではなかなか把握しにくい多様なエラスムス像に近づくためには、本書のような概説書が必要なのだろう。また、渡辺一夫同様、エラスムスの寛容精神・平和主義、汎ヨーロッパ精神に触れた部分などは現代の問題とも関わるだけに強く印象に残す。
若干、内容面で記述が繰り返すところが気になるものの、分量や価格を考えると、入門書・概説書としては充分に満足できる。
そして、その書簡がある程度、まとまった形で邦訳されることを期待したい。
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レポート