松岡洋右の真実を知ることが出来て本当に良かった。著者に感謝です。
戦前の愛国者の献身に深く感動しました。
戦後マスコミ等に賞賛されて来たヒーローと消されて来た人物。それが逆であったことのなんと多いことか。
海軍しかり、近衛文麿に関してはやはりと確信を持てました。
やはり文麿の罪は大きい。

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よみがえる 松岡洋右 単行本 – 2016/2/23
福井 雄三
(著)
「松岡外交が太平洋戦争の引き金を引いた元凶だ! 」というのが、昭和史を読む上での“お約束"の理解であった。だが、事実を調べていくと安易にその理解に従っては間違えるのではないかという疑いが出てくる。本書は、従来から、「松岡外交」の真意を探ってきた著者が、満を持して書下ろした、定説への挑戦状である。松岡洋右は、「自分の最大目的は、日米戦争を避けることにある」と常に言っていた。その言葉の裏に、日独伊三国同盟、日ソ中立条約、日米了解案反対など、松岡の害悪と言われている歴史事実の真相が浮かび上がってくる。内閣の中で浮き上がり、昭和天皇にも不快の念をもたれたなど、評価が散々の松岡洋右だが、東京裁判の初期に死亡したことにより、「罪を一身に背負わされた」観も強い。松岡を、外交家としての大構想と大戦略を持っていた人物とする著者の、「歴史への反対弁論」が熱く展開される一冊である。
- 本の長さ276ページ
- 言語日本語
- 出版社PHP研究所
- 発売日2016/2/23
- ISBN-104569829872
- ISBN-13978-4569829876
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商品の説明
著者について
東京国際大学教授。
昭和28年(1953)7月、鳥取県倉吉市生まれ。東京大学法学部卒。
企業勤務ののち、大阪青山短期大学教授を経て、平成24年(2012)4月から現職。
専攻は国際政治学、日本近現代史。
「行動する社会科学者」を信条に、ソ連崩壊の年に地球一周の旅を敢行し、旧ソ連・東欧情勢を現地で取材。その後、中国大陸の全域および台湾を踏破。
主な著書に『歴史小説の罠』(総和社)、『世界最強だった日本陸軍』『日米開戦の悲劇――ジョセフ・グルーと軍国日本』『板垣征四郎と石原莞爾』(以上、PHP研究所)、『「坂の上の雲」に隠された歴史の真実』『司馬遼太郎の「意外な歴史眼」』(以上、主婦の友インフォス情報社)。翻訳書にカール・カワカミ『シナ大陸の真相』(展転社)、チャック・ダウンズ『北朝鮮の交渉戦略』(日新報道)など。共著に『自ら歴史を貶める日本人』(徳間書店)がある。
昭和28年(1953)7月、鳥取県倉吉市生まれ。東京大学法学部卒。
企業勤務ののち、大阪青山短期大学教授を経て、平成24年(2012)4月から現職。
専攻は国際政治学、日本近現代史。
「行動する社会科学者」を信条に、ソ連崩壊の年に地球一周の旅を敢行し、旧ソ連・東欧情勢を現地で取材。その後、中国大陸の全域および台湾を踏破。
主な著書に『歴史小説の罠』(総和社)、『世界最強だった日本陸軍』『日米開戦の悲劇――ジョセフ・グルーと軍国日本』『板垣征四郎と石原莞爾』(以上、PHP研究所)、『「坂の上の雲」に隠された歴史の真実』『司馬遼太郎の「意外な歴史眼」』(以上、主婦の友インフォス情報社)。翻訳書にカール・カワカミ『シナ大陸の真相』(展転社)、チャック・ダウンズ『北朝鮮の交渉戦略』(日新報道)など。共著に『自ら歴史を貶める日本人』(徳間書店)がある。
登録情報
- 出版社 : PHP研究所 (2016/2/23)
- 発売日 : 2016/2/23
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 276ページ
- ISBN-10 : 4569829872
- ISBN-13 : 978-4569829876
- Amazon 売れ筋ランキング: - 737,825位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2019年5月17日に日本でレビュー済み
戦後は極悪人のように言われてきたが南仏印進出の報告に来た東條さんに「そんなことをすればアメリカと戦争になる」と怒鳴りつけ東條は一言も反論できなかった。これはそばで聞いていた四男の志郎さんから直接聞いた話である。志郎さんは3月に亡くなられ洋右氏の4人の息子さんは全員他界された。生前志郎氏は「親父には大構想があって欧州、ソ連を後ろ盾にして日米開戦を防ぐために努力した」と語っていた。松岡構想を妨害したのは近衛と木戸である。もしこの本の通りに松岡洋右を活用できたら松岡首相、石原莞爾陸相で蒋介石と和解、独ソ戦がドイツ有利の状況にうちにシベリアに出兵し樺太石油を手に入れれば日米開戦は回避された。「日ソ中立条約を結んだばかりなのに手のひらを返すようにソ連侵攻はできない」という昭和天皇の潔癖感と海千山千の外交官松岡との世界観の相違による悲劇であった。
2021年12月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
松岡洋右は、同時代に生き、やはり戦犯の汚名を着せられたまま、歴史の闇に葬り去られた東郷茂徳とともに、再評価されるべき人物だと思う。定着した好戦的な野心家(或いは、偏執的なナルシスト)というイメージを問い直し、松岡の実像に光を当てる試みは、TV番組等で知っていたが、定説の上書きに挑んだ本書も、異色の意欲作と言えるだろう。ただ、残念なのは、前半(生立ちから満鉄総裁辞任まで)と後半(外相就任から東京裁判開始直後の死まで)で、読後感がガラッと異なる(落差が大き過ぎる)こと。
前半
この種の人物伝には、相応の紙幅を割いた長大で難解なものも珍しくなく、一定の予備知識なしには、取っ付き難いものも多いが、特筆すべきは、本書がその対極にあること。文章表現は、国語として洗練されているわけではなく、むいろ野暮ったいが、格調高くない代わりに、とにかく読み易い。オーソドックスなスタイルで、時系列に書き進められる松岡の前半生のストーリーは、万人に理解できる卑近な表現が貫かれ、要所に添えられる貴重な写真も相俟って、著者の意図するものが過不足なく伝わってくる。凡人の常識を遥かに凌駕する松岡という人物を、歴史的事実を忠実に追いながら、これだけのボリュームで、端的に描き切ったことには賛辞を惜しまない。
後半
松岡を称賛しながらも、一定の抑制の効いた筆致で書き進められていた前半から一変、ボリュームとしては大きくないものの、松岡の生涯のクライマックス(つまり、本書の主題)に当たるパートながら、突然スイッチが入ったかのように、客観性に欠ける非論理的な推察・独善的な主張が目立ち、盲目的な松岡礼賛とも受け取られかねないような記述が続く。松岡に心酔するあまり、感情が抑えられないのかもしれないが、近衛や野村らに対する(誹謗中傷にも似た)辛辣な批判・一方的な断罪も、このタッチでは素直には耳に入ってこない。加えて、更に興醒めなのは、陸軍vs海軍の視点で、陸軍を持ち上げ、海軍を貶める、思想的な立ち位置を隠そうとせず、敵意があからさまに剥き出しになっていること。結局、松岡の再評価の企図は後退し、著者の陸軍信奉・海軍嫌いの印象だけが強く残る。
後半には失望したが、松岡の功罪を考える時、従来の一方的な悪評は、少なくても賛否両論に割れ、毀誉褒貶相半ばというレベルまでは、引き戻せる気がする。あの時、松岡が外相を全うしていたら・・・。派手な立ち回りの松岡外交のゴールは・・・。この種のifに関する興味は尽きない。
それにしても、病魔に蝕まれ、持ち前の舌鋒で自己弁護する機会さえ儘ならないままに、見る影もなく痩せ衰えて死に召された松岡の姿は、獄中で病に斃れた東郷にも増して、哀れを誘う。蛇足ながら、同じ対米開戦阻止を見据えながら、異なる考え方のもとに、異なる手法・アプローチを選んだ松岡と東郷は、犬猿の仲(ある意味、政敵)だったとも言われるが、本書に東郷は登場しない。2人のリアルな人間関係(お互いの人物評・政策評)にも、強く興味を惹かれるところがあり、東郷との対比で松岡を語るアプローチにも触れてみたくなる。
前半
この種の人物伝には、相応の紙幅を割いた長大で難解なものも珍しくなく、一定の予備知識なしには、取っ付き難いものも多いが、特筆すべきは、本書がその対極にあること。文章表現は、国語として洗練されているわけではなく、むいろ野暮ったいが、格調高くない代わりに、とにかく読み易い。オーソドックスなスタイルで、時系列に書き進められる松岡の前半生のストーリーは、万人に理解できる卑近な表現が貫かれ、要所に添えられる貴重な写真も相俟って、著者の意図するものが過不足なく伝わってくる。凡人の常識を遥かに凌駕する松岡という人物を、歴史的事実を忠実に追いながら、これだけのボリュームで、端的に描き切ったことには賛辞を惜しまない。
後半
松岡を称賛しながらも、一定の抑制の効いた筆致で書き進められていた前半から一変、ボリュームとしては大きくないものの、松岡の生涯のクライマックス(つまり、本書の主題)に当たるパートながら、突然スイッチが入ったかのように、客観性に欠ける非論理的な推察・独善的な主張が目立ち、盲目的な松岡礼賛とも受け取られかねないような記述が続く。松岡に心酔するあまり、感情が抑えられないのかもしれないが、近衛や野村らに対する(誹謗中傷にも似た)辛辣な批判・一方的な断罪も、このタッチでは素直には耳に入ってこない。加えて、更に興醒めなのは、陸軍vs海軍の視点で、陸軍を持ち上げ、海軍を貶める、思想的な立ち位置を隠そうとせず、敵意があからさまに剥き出しになっていること。結局、松岡の再評価の企図は後退し、著者の陸軍信奉・海軍嫌いの印象だけが強く残る。
後半には失望したが、松岡の功罪を考える時、従来の一方的な悪評は、少なくても賛否両論に割れ、毀誉褒貶相半ばというレベルまでは、引き戻せる気がする。あの時、松岡が外相を全うしていたら・・・。派手な立ち回りの松岡外交のゴールは・・・。この種のifに関する興味は尽きない。
それにしても、病魔に蝕まれ、持ち前の舌鋒で自己弁護する機会さえ儘ならないままに、見る影もなく痩せ衰えて死に召された松岡の姿は、獄中で病に斃れた東郷にも増して、哀れを誘う。蛇足ながら、同じ対米開戦阻止を見据えながら、異なる考え方のもとに、異なる手法・アプローチを選んだ松岡と東郷は、犬猿の仲(ある意味、政敵)だったとも言われるが、本書に東郷は登場しない。2人のリアルな人間関係(お互いの人物評・政策評)にも、強く興味を惹かれるところがあり、東郷との対比で松岡を語るアプローチにも触れてみたくなる。
2020年12月1日に日本でレビュー済み
アメリカ英語が堪能でお喋りな男が実力以上に評価されて高い地位に上ってしまい、結局日本をより不幸な道に進ませる役割の一つを演じてしまったという史実の、どこをどう曲解すればこんな話になるのか。表現の自由とは言え、もう少し多面的に史実と向き合う内容ならば、多くの読者の支持を得られたように思える。
2016年6月17日に日本でレビュー済み
松岡洋右は戦後、悪者扱いされたが、著者は見事にその汚名を返上した。東大に合格するが、日本の大学の講義がいかにつまらないかという事だった。アメリカでは議論を通して考えぬかせる。これがアメリカ講義の醍醐味だ。くだらない講義に四年間拘束されるのは御免。日本の大学の講義ノートを書くのは時間の無駄。松岡は東大で学ぶのを即座に断念した。
松岡の尊敬する人物は信長だ。合理主義、実利主義で実体のない因習や迷信など、はなから無視するドライさがある。どうやら松岡は一人よがりな所もあるが、実に行動的なタイプだ。
日米交渉が難航したとき、松岡は「ルーズベルトと一時間でもいいから直接会って話ができれば、この難局を打開してみせる」と豪語した。アメリカへ留学した時のよしみもあったので自信をもって言う。
ソ連崩壊後の最新研究では、ノモンハン事件は実は日本軍の圧勝で、高度に近代化されたソ連の機械化部隊は真っ赤な嘘ど判明しつつある。ソ連は日本の10倍の兵力を出して、日本より多くの犠牲者を出した。ただソ連の狙いは、日本の戦略を北進から南進へ変えさせることに成功した。そんな時、松岡は断固として北進を勧め、南進を拒否した。松岡がドイツと同盟したのは、日本とソ連の国交を調整し、ソ連を入れて四国同盟にし、アメリカの参戦を思いとどまらせることだった。
アメリカのウエデマイヤー将軍は「日本は第二次世界大戦で勝者となるチャンスがあった。独ソ戦勃発時に北進してソ連を攻撃し、ドイツと組んでソ連を挟み撃ちすることだった。」という。やはり、松岡の判断は正しかったようだ。
「すべての罪を松岡へ」の風潮は、近衛文麿の自殺後、出てきた日記に書かれてあったことが原因だ。近衛はいい子ぶるところがあり、自分を死後も美化されたかったという。
松岡は戦後、GHQに捕らわれ監獄で暮らすが、病気が悪化して死んでしまう。おそらく、生きていても、近衛日記により絞首刑は免れなかっただろう。
松岡の尊敬する人物は信長だ。合理主義、実利主義で実体のない因習や迷信など、はなから無視するドライさがある。どうやら松岡は一人よがりな所もあるが、実に行動的なタイプだ。
日米交渉が難航したとき、松岡は「ルーズベルトと一時間でもいいから直接会って話ができれば、この難局を打開してみせる」と豪語した。アメリカへ留学した時のよしみもあったので自信をもって言う。
ソ連崩壊後の最新研究では、ノモンハン事件は実は日本軍の圧勝で、高度に近代化されたソ連の機械化部隊は真っ赤な嘘ど判明しつつある。ソ連は日本の10倍の兵力を出して、日本より多くの犠牲者を出した。ただソ連の狙いは、日本の戦略を北進から南進へ変えさせることに成功した。そんな時、松岡は断固として北進を勧め、南進を拒否した。松岡がドイツと同盟したのは、日本とソ連の国交を調整し、ソ連を入れて四国同盟にし、アメリカの参戦を思いとどまらせることだった。
アメリカのウエデマイヤー将軍は「日本は第二次世界大戦で勝者となるチャンスがあった。独ソ戦勃発時に北進してソ連を攻撃し、ドイツと組んでソ連を挟み撃ちすることだった。」という。やはり、松岡の判断は正しかったようだ。
「すべての罪を松岡へ」の風潮は、近衛文麿の自殺後、出てきた日記に書かれてあったことが原因だ。近衛はいい子ぶるところがあり、自分を死後も美化されたかったという。
松岡は戦後、GHQに捕らわれ監獄で暮らすが、病気が悪化して死んでしまう。おそらく、生きていても、近衛日記により絞首刑は免れなかっただろう。
2020年6月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「松岡洋右」氏が東京裁判前に亡くなったので、A級戦犯達に全ての罪を被せられ、その結果、出版物では悪の権化とまで言われていたが、私の疑問を晴らしてくれた1冊でした。