【7月13日 AFP】イスラム過激派思想に影響を受け、アラブ首長国連邦(UAE)の首都アブダビ(Abu Dhabi)のショッピングモールで米国人の学校教諭を刺殺したとして、死刑判決を受けていたアラー・バデル・ハシェミ(Alaa Bader al-Hashemi)死刑囚(30)の刑が13日、執行された。

 国営首長国通信(WAM)によると、ハシェミ死刑囚は、ハリファ・ビン・ザイド・ナハヤン(Khalifa bin Zayed al-Nahyan)大統領が先月の死刑判決を承認したことに伴い、13日明け方ごろに刑に処された。

 ハシェミ死刑囚は2014年12月1日、アブダビのショッピングモールの女子トイレで、3人の子どもの母親だった米国人教諭のイボリャ・ライアン(Ibolya Ryan)さん(当時47)を刺殺したとして、死刑判決を受けていた。同死刑囚は同日、エジプト系米国人医師宅の外に手製のパイプ爆弾を仕掛けた罪でも有罪となった。この爆弾は爆発しなかった。さらに、「テロ活動」に使われると知りながらイエメンの国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)系組織に資金援助をした罪でも有罪となっている。

 ハシェミ死刑囚に対する判決はアブダビの連邦最高裁で言い渡された。連邦最高裁での死刑判決は上訴はできないが、刑の執行にはUAE大統領の認可が必要。同国で死刑が執行されることはまれだ。(c)AFP