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ボーダーツーリズム 八重山/3 波照間島 幻の島「パイパティローマ」

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「日本最南端の碑」から南の海を望む=八重山ビジターズビューロー提供
「日本最南端の碑」から南の海を望む=八重山ビジターズビューロー提供

 沖縄・八重山諸島の波照間島(はてるまじま)は、日本最南端の有人島として知られています。この島にはある伝説が残っており、司馬遼太郎の『街道をゆく』にも記述があります。それは最南端の島よりさらに南にあると言われる幻の島「パイパティローマ(南波照間島)」です。

 波照間島の伝承では「ヤグ村のアカマリという男が、悪税と名高い人頭税から逃れるために村人を引き連れ、パイパティローマを目指して船を出した」とされます。琉球王府の記録にも同様の記述があることから、単なる伝説ではなく実在する島ではないかと考えられています。

 パイパティローマのありかについては諸説ありますが、異なる国・地域同士の共通点を学び、楽しむボーダーツーリズムの観点から最も興味深いのは、台湾南東部の蘭嶼(らんゆう)島ではないかという説です。

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