20周年でチャリティー展 高島のギャラリー藤乃井

松浦和夫
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 滋賀県高島市安曇川町田中の「ギャラリー藤乃井」が開設20周年を迎え、10月2~6日、記念のチャリティー展を開く。これまでギャラリーで展示会を開いたことがある作家81人が、120点の作品を持ち寄り展示即売する。売り上げの半分は、インドで井戸掘りを通じて教育支援をしている団体に寄付する。

 藤乃井を主宰するのは伊藤千津子さん(79)。学校栄養士として給食にかかわってきたが53歳の時、別の世界も経験したいと退職を決断。アートの世界は素人だったものの、2000年春にみんなが集える場になればと、自宅を改装してギャラリーを開いた。さらに4年前には、自宅横の旧郵便局も改装して第2ギャラリーもオープンさせた。これまで展示会を開いた人は地元を中心に150人以上にのぼる。

 発表の場を提供し続けてくれたお礼にと絵画作家の小多譲仁さん(68)ら6人が、昨年11月に実行委員会を結成して記念のチャリティー展を企画。書や写真、立体工芸などの作家100人以上に出展を依頼し、多くの作家が協力してくれることになった。当初は3月開催の予定だったが、コロナ禍で10月に延期した。

 小多さんは「草の根のギャラリーが地域の文化を掘り起こしてくれた」。伊藤さんは「ギャラリーを通じて地域の人たちとつながることができ、生きがいになっている。今後もできる限り、続けたい」と話した。問い合わせは藤乃井(0740・32・0150)へ。(松浦和夫)