自民“旧統一教会と接点の国会議員は179人”うち121人氏名公表

旧統一教会との関係をめぐり、自民党は、所属する国会議員全体の半数近くにあたる179人が何らかの接点があったことを明らかにしました。また、選挙で支援を受けるなど、一定以上の関係を認めた121人の氏名も公表しました。

自民党は、衆参両院の議長を除く所属する国会議員379人に、旧統一教会側との関係について書面で報告させた結果をとりまとめ、8日夕方に茂木幹事長が記者会見して公表しました。

それによりますと、関連団体も含めた会合に祝電を送ったり、秘書が代理出席したりしたケースを含め、教会側となんらかの接点があったと報告した議員は、全体の半数近くにあたる179人だったとしています。

また、一定以上の関係を認めた121人については、氏名も公表しました。

具体的には、選挙で教会側から組織的な支援などを受けていたと報告した議員は、斎藤洋明衆議院議員と井上義行参議院議員の2人となっています。

井上議員は、先月末に旧統一教会の「賛同会員」をやめ、今後は一切の関係を断つとのコメントを発表しています。

また、選挙でボランティア支援を受けていた議員は、岸信夫 総理大臣補佐官や萩生田光一 政務調査会長ら17人となっています。

教会主催の会合に出席した議員は、柴山昌彦 元文部科学大臣や、磯崎仁彦・官房副長官ら10人となっています。

このほか、山際大志郎 経済再生担当大臣や村井英樹 総理大臣補佐官、生稲晃子 参議院議員など合わせて96人が、関連団体の会合に出席してあいさつを行っていたとしています。

茂木氏は「結果を重く受け止めている。率直に反省をし、今後は旧統一教会とは一切関係を持たないことを党内に徹底していく。被害の防止策、被害救済にも政府と連携し、しっかりと取り組んでいく」と述べました。

調査方法は(先月26日に出された文書より)

先月26日に出された茂木幹事長名の文書では、8項目の報告を求めていて、旧統一教会主催や関連団体の会合に出席したことがあるかどうかや、旧統一教会や関連団体への会費の支出があるかどうか、それに選挙の際にボランティアによる支援や組織的な支援を受けたことがあるかどうかなどを尋ねていました。そして今月2日までに点検した結果を記載して提出するよう指示していました。

岸田首相「しがらみを捨て関係を断つ 党の基本方針に」

先月31日に開かれた自民党の役員会で、岸田総理大臣は、旧統一教会との関係について「国民の懸念や疑念は自民党に対する信任に直結するものであり、重く受け止めなければならない。所属国会議員は過去を真摯(しんし)に反省し、しがらみを捨て関係を断つことを党の基本方針として徹底する」と述べました。

これを受けて役員会では、党の方針として、今後旧統一教会や関連団体とは一切関係を持たないことや、社会的に問題が指摘されるほかの団体とも関係を持たないことを決定し、これらの方針を党の組織統治の基本方針である「ガバナンスコード」に明記して所属議員に徹底させることを決めました。