JR九州が組織強化へ 名称変更し「宮崎支社」発足

これまで「宮崎総合鉄道事業部」という名前だったJR九州の県内の拠点が、1日から「宮崎支社」に生まれ変わりました。
赤字路線の維持などをめぐって今後、沿線自治体とのやりとりが増えると見込まれる中、組織強化を図った形です。

宮崎支社が置かれたのはこれまで鉄道事業部があったのと同じ、宮崎市の南宮崎駅前の建物です。

支社長には鉄道事業部の中嶋敬介部長がそのまま就任し、集まった社員に「地域の窓口としての役割を果たし、鉄道の安全な運行に努めてほしい」と呼びかけました。

県内のJR路線は、鹿児島支社と大分支社が分割して管理する体制が長く続いていましたが、平成8年の宮崎空港線の開業に合わせて「宮崎総合鉄道事業部」が新たに設けられました。

今回はそれ以来、26年ぶりの改編で「アミュプラザみやざき」をはじめ、鉄道の運行以外の業務が増えたことを反映しています。

もうひとつ背景として挙げられるのが、赤字路線の維持などをめぐって県や沿線自治体とのやりとりが増えていることです。

支社への改編は、窓口を一本化する意味合いもあるということで、赤字路線のさらなる減便やその先の廃線を不安視する声もある中、地域の要望がどこまで届くか注目されます。

中嶋支社長は「われわれの事業は沿線住民など地域の皆様に支えられて初めて成り立っている。支社の発足をきっかけに、地域の人たちの声をより丁寧に受け止めていきたい」と話していました。