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任天堂はベルギーにて『どうぶつの森 ポケットキャンプ』(以下「どうぶつの森」)と『ファイアーエムブレム ヒーローズ』(以下「FEヒーローズ」)のサービスを終了すると発表しました。、2019年8月27日以降は、両方のゲームともプレイおよびダウンロードができなくなります。

サービス停止の理由は「特定のゲーム内収益モデルに関する不明確な状況」とのこと。具体的に明言されたわけではありませんが、ベルギー政府がいわゆる「ルートボックス」を賭博法違反と認定したことと関係があると推測されます。
「どうぶつの森」と「FEヒーローズ」ともに、自分のアカウントにオーブやリーフチケットが残っているユーザーは、サービスが終了するまで使い続けることができるとのこと。

さらに、将来的には同様の収益モデルを持つ任天堂のゲームは、ベルギーではリリースされないことも宣言されています。

「どうぶつの森」にはフォーチューンクッキー、「FEヒーローズ」には英雄召還という名前の「ガチャ」、すなわち課金してランダムで特定のアイテムやキャラクターを入手できるシステムが実装されています。これらがベルギー政府が違法とした「ルートボックス」、(複数のアイテムが詰め合わされた戦利品箱を買い、ランダムでアイテムを入手できる仕組み)と同じく、賭博法で言う「game of chance(偶然性の働くゲーム)」と見なされる可能性を危惧したのかもしれません。

ベルギーでは賭博委員会が複数の人気ゲームにルートボックスの撤去を命じており、BlizzardやValve、2Kのような大手パブリッシャーも削除済み。もしも法律を守らない場合、80万ユーロ(約1億円)と最長5年の懲役刑を科される可能性があります。

かたやスクウェア・エニックスは「メビウス ファイナルファンタジー」「キングダム ハーツ ユニオン クロス」「ディシディア ファイナルファンタジー オペラオムニア」のサービスを終了。その際も「ベルギーにおける『ルートボックス』の不確実な法的地位」を理由としていました。

今やスマホゲームのビジネスモデルにおいて、ルートボックスやガチャは不可欠とも言える収益システム。それを抜きにするなら採算が取れないと判断して、ベルギーから撤退するパブリッシャーが今後も出てくる可能性もありそうです。