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「同い年」の2人 一日駅長 黒部峡谷鉄道 創立50年記念

2021年5月5日 05時00分 (5月6日 10時32分更新)
トロッコ電車の乗客に手を振り、見送る宮田義浩さん(左)と川原真代さん=富山県の黒部峡谷鉄道宇奈月駅で

トロッコ電車の乗客に手を振り、見送る宮田義浩さん(左)と川原真代さん=富山県の黒部峡谷鉄道宇奈月駅で

 黒部峡谷鉄道は創立五十周年記念日の四日、会社と“同年”の石川県白山市新成、会社員宮田義浩さん(49)と富山市太田北区、会社員川原真代さん(50)に一日駅長を委嘱した。二人は宇奈月駅でトロッコ電車乗客の出迎え、見送りや、発車前安全確認、発車ベルを鳴らすなどの体験をした。
 制帽、制服を着け、五十周年記念たすきを肩から掛けた二人は本職の八木宣年・宇奈月駅長から駅長業務の指導を受け、本番に臨んだ。宮田さんは午前九時二十一分発、川原さんは同十時三分発の電車を無事、発車させた。
 九日に誕生日を迎える宮田さんは「トロッコ電車の実物を見るのは初めて。結構小さくて思ったよりかわいらしい」と印象を話した。一日駅長終了後は「お見送りで手を振った際、車内の子どもたちが手を振りかえしてくれ、うれしかった」と顔をほころばせた。
 「トロッコ電車は記憶にない幼いころ以来」という川原さんは「同じ時を過ごしてきた鉄道だと思うと感慨深い。いい記念になる」と語った。
 同日から同鉄道は運行区間を笹平駅までから鐘釣駅までに延ばした。天候に恵まれたこの日の乗客は今季最高の千八百八十八人だった。欅平駅までの全線開通は十一日。 (松本芳孝)

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