昭和にタイムスリップ! 小湊鐵道で日本の原風景を訪ねる旅(前編)

ざっくり言うと
車両や沿線の風景などレトロな雰囲気が残る千葉県・小湊鐵道
番組MCの野月貴弘さんがトレベリン!
2020/11/09 「鉄旅・音旅 出発進行!~音で楽しむ鉄道旅~」

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2020/11/09

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2020年11月9日(月)放送より

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音で鉄道の楽しさや、鉄道の旅の魅力を伝える、ラジオならではの鉄道番組「鉄旅・音旅 出発進行!~音で楽しむ鉄道旅~」。

今回のトレベラーは番組MCの野月貴弘さん!
のどかな田園風景や里山をのんびりと走る小湊鐵道に乗って、千葉県の五井駅から上総中野駅までトレベリンしました!


■取材メモ
・1917(大正6)年に設立。
・1925(大正14)年に五井~里見間が開業、1928(昭和3)年に上総中野駅まで全線開業。
・1962(昭和37)年、現在の主力車両であるキハ200形の運行を開始。
・2015(平成27)年、「房総里山トロッコ」の運行を開始。
・2017(平成29)年、創立100周年を迎える。

まずは五井駅で“見る鉄”を楽しむ

停車中の房総里山トロッコ号、機関車はSLの形をしたディーゼル機関車

右奥の白と緑の車両がキハ40形。現在は五井機関区で整備中

五井駅に来た野月貴弘さん。
観光列車「房総里山トロッコ」号が入線してきましたが、今回は乗らずにお見送りでちょっぴり残念そう。しかしホームから見える五井機関区ではことし、小湊鐵道に譲渡された“あの車両”も見えて、野月さんのテンションも一気に上がりました!

野月さん: 駅には「房総里山トロッコ号」が停車、さらに左には小湊鐵道の五井機関区が広がっています。ちょうど気動車が入れ替えを行なっていてJR東日本から来たキハ40形も見ることができます。
こういう機関区を見ていると鉄道模型が欲しくなりますね~!

小湊鐵道の魅力、楽しみ方は?

車両工務課の荒井康伸さん(左)と野月貴弘さん

野月貴弘さんが五井機関区を訪問。そこで小湊鐵道鉄道部車両工務課の荒井康伸(あらい やすのぶ)さんに、路線の魅力や楽しみ方についてお話を伺ってきました。

野月さん: 小湊鐵道の魅力とは?
荒井さん: 一般の車両として使用しているのはキハ200形の1車種だけ。最初に製造されたのが1961(昭和36)年。一番新しい車両でも1977(昭和52)年製で、車両のレトロな感じを楽しんでいただくのも良いと思います。沿線も里山と言われるような、昔からある日本の原風景のようなところを走っているので、車窓も合わせて楽しんでほしいですね。
野月さん: 感染防止対策を取りながらの楽しみ方は?
荒井さん: 沿線には里山らしい風景が広がっています。
上総牛久以遠なら、都会では味わえないような自然ときれいな空気が味わえるので、駅から散策するのもお薦めです。

レトロな車両で、原風景のような景色の中を行く!

再び五井駅に戻ってきた野月貴弘さん。
この駅から終点の上総中野駅まで乗車します!

奥に見えるのは五井機関区

電鈴式の踏切。警報機の最上部にある丸く黒い部分が、電鈴式の警音器

発車をして五井機関区を過ぎると、「カンカンカン…」と実際に鐘を鳴らしている懐かしい踏切の音が聞こえます。このように鐘を鳴らす方式を一般的には「電鍾(でんしょう)式」と呼びますが、小湊鐵道では「電鈴式」と呼んでいます。

田園風景が広がる車窓

レトロな風情が残る駅舎

線路を渡ってホームに行くのも、今では少なくなった光景

列車は海士有木(あまありき)駅を過ぎると、のどかな田園風景が広がり、その中を気持ち良く走っていきます。古い車両ならではの揺れ方に野月さんも気持ちよさそう。

野月さん: 小湊鐵道の最高速度60キロくらいで軽快に走っています。
DT22と呼ばれる国鉄キハ20系などと同じ型のコイルバネ台車なので、振動が小刻みに上下に揺れて心地いい。車内のつり革もいい感じで揺れていて、そのつり革を見ているだけで楽しい。

<補足・国鉄キハ20系>
・1957(昭和32)年に国鉄が導入した一般型気動車で、全国で活躍した。
・小湊鐵道のキハ200形は国鉄20系を基本として設計。そのため国鉄の気動車と連結をして運転することが可能で、1963(昭和38)年と1964(昭和39)年の夏には、国鉄千葉駅まで乗り入れた実績もある。


車内の様子

下部に小窓があるドア

運転台の様子

一番新しい車両でも1977(昭和52)年製と、他の鉄道と比べると年季の入った車両を長く大事に使っています。ドアも古い車両ならではの音や仕組みがあり、野月さんがレポートしました。

野月さん: ドアの開く音をお聴きください。
~(ドア開く音)~
このバウンドする感じがたまらない! 4回ぐらいバウンドしました。
ドアの下には明かり取りの窓が付いていて、ステップの所にライトが点いていて、夜間は下の窓からホームに漏れる明かりで(乗り降りの)安全を図るという作りになっています。
~(ドア閉まる音)~
閉まるとき(バウンド)は2回ぐらいでしたね。ユーモラスでいいですね。

五井駅を出発して1時間15分ほどで終点の上総中野駅に到着。車両や駅舎、風景、音などがどこか懐かしさを感じさせ、タイムスリップした気分を味わえるトレベリンでした…が、小湊鐵道の旅はこれだけでは終わりません!
その続きは次回に!

スタジオトークよりひと言

土屋さん: ドアの開閉がとても力強さのある音で、懐かしさを感じますね。バウンドするところもユニークで聞き入ってしまいました!
久野さん: 五井駅近くにある電鈴式の踏切の音がとてもレトロで、音だけでもタイムスリップした感覚になって良いですね!
野月さん: 音だけでなく車両の揺れも良かったですね。ずらっと並んだ吊り革が一緒に揺れているのを眺められるのもロングシートのキハ200形ならではの光景なので、乗ったときは是非チェックして!

左から、MCの土屋礼央さん、野月貴弘さん(リモート参加)、久野知美さん

放送を聴く
2020年11月9日(月)放送より

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