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江田島の二反田醤油のトビウオ丸ごと1匹入りの自販機「だし」が全国で人気

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江田島の二反田醤油のトビウオ丸ごと1匹入りの自販機「だし」が全国で人気

 一見普通の飲料自販機だが、並んでいるのはペットボトル入りのだし-。江田島市のしょうゆメーカー二反田醤油が製造する「だし道楽」が、意外な組み合わせで人気を集めている。専用の自販機は東京や大阪、福岡など10都府県約40カ所に。「若者もだしを気軽に手に取るきっかけになれば。将来的には海外進出も考えたい」(同社)と意気込む。

 だし道楽はしょうゆベースで、焼いたトビウオが丸ごと1匹入っているのが特徴。味は甘みがあり、さっぱりとしている。

 元々は呉市にある二反田醤油直営のうどん屋で使用していただしだった。客に評判となり、10年前に「24時間買えたら便利だろう」とペットボトルに入れ、自販機で売ることを思い付いた。

 従来のだし用ボトルでは大きすぎて自販機に合わず新たにボトルを準備。詰めた後にトビウオからさらに味がしみ出る。

 店先に自販機を設置後、2013年には岡山県に進出。会員制交流サイト(SNS)では「こんなのあった」「買ってみたらおいしい」などと物珍しさから話題を呼び、売り上げも伸びた。今年は東京の新橋や六本木に設置し、秋には札幌市内に新設する予定だ。

 二反田博文社長(60)は「全国展開には勇気がいったが、予想以上の反響。この組み合わせは武器になると気付いた」と話し、あえて自販機での販売にこだわる。1本500ミリリットルで700円から。飲み物とも間違われそうだが「そう言った苦情は来ていませんが、話のネタにしてもらえれば」。