川井、ショック大きい敗戦=エースの役目果たせず-アジア大会・レスリング

レスリング女子フリースタイル62キロ級の準決勝でフォール負けし、号泣する川井梨紗子=20日、ジャカルタ(ロイター時事)

 女子62キロ級準決勝。完敗した川井は、しばらく立ち上がれなかった。マットを引き揚げた後も通路で号泣。五輪女王が喫した約3年ぶりの敗戦は、それほどショックが大きかった。
 相手は五輪4連覇の伊調馨に勝ったこともあるプレブドルジ。2点をリードして迎えた第2ピリオド、マットに抑え込まれた。必死にブリッジで耐えようとしたが、押しつぶされて無念のフォール負け。「一瞬の隙を突かれた。これがレスリングの怖さ」と悔やんだ。
 リオデジャネイロ五輪63キロ級で圧倒的な強さで優勝。その後も国内外で勝ち続けた。吉田沙保里と伊調が休養する中、第一人者としての地位を確立した。
 川井の恩師でもある栄和人氏が、パワーハラスメント問題で日本協会の要職を外され、至学館大監督も解任された。レスリング界が揺れる中、エースとして、優勝が今大会の自分の役目だと思っていた。その中での挫折に「勝たなくてはいけなかった。沙保里さんのように強い選手にはなれていなかった」。目を腫らし、自らの弱さを責め続けた。(時事)(2018/08/20-20:14)

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