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これからの時期は特に注意!風と寒さの関係

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2016/11/09 14:15 ウェザーニュース

ついに、東京地方でも木枯らし1号が発表されました。
全国のみなさんからも寒いの声が多数届いていますが、体感温度というのは、外気温だけの問題ではありません。

そこで今回は、体感温度を左右する様々な要素の中で、「風」に焦点を当ててみたいと思います。

体感と風の関係

一般的に、風速1m/sで体感温度が1℃下がると言われています。
つまり、気温が10℃の時に風速が10m/sだと、体感は0℃という計算になります。

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上の図は、4月17日の東京での皆さんの体感を表したものです。17日は都内で足場が倒壊するなど非常に風が強かった日です。

最大風速11m/sを記録した10時の体感は、「ちょうどいい」に加え「寒い」と感じている方がいます。しかし、風がおさまった15時の体感を見ると、寒いと感じている人はほぼいなくなり、「ちょうどいい」または「あたたかい」と感じている人の割合が増えていました。

10時と15時の外気温の差は3℃ほどなのに対し、体感の差はなんと7℃もありました。

体感と風の関係はこんな場面にも

みなさんは熱いものを食べる時、「ふー」と息を吹きかけて、食べ物を冷ましますよね。しかし、寒い時にかじかんだ手を温める時は「はー」と息を吹きかけませんか?でも実は、息の温度は「ふー」も「はー」も同じなんです。

では何が違うのか?それは風の強さ。

「ふー」と息を吹いた時の方が、風の威力は強く、対象物の熱を速く逃します。
一方、「はー」と息をはいた時はスピードがなく、外気温を巻き込まないので、息の温度をほぼそのまま保つことが可能です。
息の温度自体が違うのではなく、吹く強さによって、物や手に伝わる温度が変化していたのです。

防寒には空気の層

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「じゃあ、風が強い日はたくさん洋服を着ればいいんだ!」と思ったそこのあなた!ただ単に、洋服を重ね着するだけではあまり暖かくならないんです。
でもちょっとした重ね着のコツをつかめば、効率よく暖かくなれますよ!

重ね着をする際、衣服と衣服の間に空気の層があると、防寒機能が上がります。
肌着には伸縮性があるものを選び、その上に重ねるトップスは保温性に優れている、カシミヤや羊毛、アクリルなどを選ぶのがおすすめです。また、サイズに少しゆとりがあるものを選ぶと、体と衣服の間に空気の層ができ、熱を閉じ込めることができます。
洋服を選ぶ時は、空気の層を意識してみてください!

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これからドンドンと気温が下がり、厳しい冷え込みがやってきます。
お出かけ前に天気予報をチェックする方も多いと思いますが、その時は気温だけでなく、ぜひ風の強さにも注目してみてください。風への対策もしっかりしておくと、外でも快適に過ごせそうです。
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