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 俳優・黒柳徹子さん(83)の自伝的物語「窓ぎわのトットちゃん」の中国での発行部数がこの春、1千万部を超えた。日本での発行部数800万部を2015年ごろに抜き、その後も年100万部のペースで伸びているという。

 小学1年生で退学になった活発な少女トットちゃんが自主性を尊重する「トモエ学園」に転入し、生き生きと学園生活を送る。第2次大戦中が舞台の物語だ。

 講談社から1981年に刊行され、35カ国以上で出版された。中国語版「窓辺的小豆豆」は2003年に発行され、中国の出版社が販売を手掛ける。当初はなかなか浸透しなかったものの、学校の推薦図書となった6~7年ほど前から人気に火がついた。日本より売れたのは中国だけという。

 講談社の劉岳・中国事業部長(55)は「中国では日本よりも激しい受験競争が繰り広げられていて、トモエ学園ののびのびとした教育方針が共感を呼んでいるのだろう」と話している。

 6月21日に北京で中国の出版社主催で記念の式典が開かれる。黒柳さんもコメントを寄せる予定だ。(塩原賢)

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