【巨人】育成7位右腕・堀岡隼人、ピンチで燃える強心臓

2017年2月17日6時0分  スポーツ報知
  • 力強く投球する堀岡

 宮崎での3軍2次キャンプ3日目。育成7位ルーキー右腕の堀岡はフォーム固めのために、室内練習場で黙々とタオルを振っていた。鏡を見ながらのシャドーピッチング。18歳はプロの世界で活躍する未来を思い描きながら、懸命に汗を流した。

 強心臓を武器に勝負する。G球場で行われた1月の育成合同自主トレ。堀岡は最年少ながら堂々と大きな声を出し、鍛錬の場に活気をもたらした。大卒や独立リーグ出身者ら年上ばかりの環境だけに「すごく緊張しました」と本心を明かしたが、「楽しもうと思って。楽しんだ方が、逆境を乗り越えていけると思っているんです」とプロの荒波に、プラス思考で挑む意向を示した。

 もともとは弱気な性格だった。中学までは主に内野手としてプレーし、青森山田高から投手に転向した。当初はマウンドに一人で立つことが不安で仕方がなかった。自身は気づかなかったが、ピンチの時には緊張で不安が顔に出ていることを、チームメートに指摘された。「そこからです。逆境を楽しもうと意識しました」

 弱気は最大の敵。強い気持ちで勝負することを心掛けた。すると「腕の振りがいい。投げっぷりがよくなった」と周囲に言われるようになった。2年秋の東北大会では準々決勝、準決勝と完投勝利。決勝では強豪・八戸学院光星を3安打完封し、センバツ出場に導いた。「点を取られるという気がなくなりました。ピンチの時の方が、やる気が起こるようになります」と笑顔で自らの負けん気を分析する。

 ゆったりとしたフォームから、スライダーとチェンジアップを操る投球が持ち味。現在は支配下登録が一番の目標だ。「試合では若さで、考えすぎずに思いっきり投げたい」。目指すは育成7位からの下克上。強いハートで飛躍を目指す。(玉寄 穂波)

 ◆堀岡 隼人(ほりおか・はやと)1998年9月11日、神奈川・秦野市生まれ。18歳。秦野東小1年から野球を始め、秦野東中では秦野シニアに所属。青森山田高では1年春からベンチ入り。2年秋には背番号1で東北大会優勝。3年春にはセンバツに出場した。183センチ、84キロ。右投右打。背番号013。年俸240万円。

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