*画像出典:Flickr
「ところ変われば、品変わる」と申しますが、品は変わらず名前だけが変わることもあるようでして。
上記画像のお菓子、みなさんがお住まいの地域では何と呼ばれていますか?声を合わせて、せーの!…なんだか全国からバラバラの声が聞こえてきた気がしますね。
筆者の祖父母は浅草に住んでいたため、子供の頃から下町の縁日に連れて行ってもらっては「今川焼き買って!」とお願いしていたものです。
今川焼きの語源は、「神田今川町(現在の千代田区鍛冶町近辺)」が発祥のため。ジャカルタ(じゃがたら)から伝わったポテトが「じゃがいも」と呼ばれるのと、同じですね。
ところが! アンケートサイト「みんなの声」調査によると、この呼び名が全国各地であまりにもバラバラであることに驚かされます。
発祥の「今川焼き」、残念ながら見たまんまの「大判焼き」に敗れる。Wikipediaにも、ちゃんと「今川焼き」として載ってるんですけどね。
ちなみに、「その他」もかなり多いわけですが、「おやき」「じまん焼き」「太鼓まんじゅう」などと呼ぶ地域もあり、さらにお店が独自にネーミングしている名前もあるそうです。
この結果を「県別の回答数1位」で見てみると、さらに興味深いことがわかります。この、こんがりきつね色に染まった日本地図をご覧ください。
北は北海道から南は沖縄まで、過半数となる26の県と道で「大判焼き」が1位を占めるのに対して、本名の「今川焼き」が1位なのは、関東圏と長野のみ。
関西と九州では「回転焼き」が1位となり、全国でわずか1.4%の「二重焼き」が1位に輝くのが唯一、広島県。広島出身のしらべぇ編集部員によると、こちらは、羽二重餅のような「ふたえ焼き」ではなく「にじゅう焼き」と読むそうです。
鯛の形をしたたい焼きが、ほぼ全国的にたい焼きと呼ばれるのに対して、大判や太鼓のようにまんまるで、回転しそうな(逆に言うとたいした特徴のない)今川焼きは、全国に広まりながら、その土地に合った愛称を手に入れていったのかもしれません。
ちなみに、そのたい焼きは、明治に入って今川焼きから派生したもの。“名”を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ。昭和の大ヒット曲『およげたいやきくん』も、ルーツをたどればお江戸は神田今川町にあり、という一席でございました。
【集計結果】
出 典:dメニュー・iメニュー 「みんなの声」
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(文/しらべぇ編集部・タカハシマコト)
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