【卓球】思わぬ“洗礼”試合球6球だけ!美誠「気をつけて使わないと」

2016年8月2日6時0分  スポーツ報知
  • 試合会場で練習する石川佳純(手前右)と伊藤美誠(同左)ら男女日本卓球陣

 卓球日本代表が思わぬ“洗礼”を浴びた。31日に石川佳純(23)=全農=と伊藤美誠(15)=スターツ=が合流し、初めて全員そろって練習。30日には主催者から試合球が配られたが、1人あたりわずか6球。卓球のボールはプラスチック製で壊れやすいだけに、伊藤は「なくなったら困る」と苦笑いした。競泳男子400メートル個人メドレー世界選手権連覇の瀬戸大也(22)=JSS毛呂山=は、決勝が夜10時以降という慣れないスケジュールにも持ち前のポジティブ思考で乗り切る。

 夢への第一歩を刻んだ伊藤が、初めてとなる約2時間の会場練習後にわずかな不安を口にした。「試合球、6個しかもらえなくて。なくなったら困るし、もっともらえるか分からない」と苦笑いだ。

 30日の現地入り後、チームには大会主催者から代表選手1人当たり6個の試合球が手渡された。そこには中国メーカーのロゴと大会の「Rio2016」のロゴが記されていた。卓球のボールは14年にセルロイド製からプラスチック製に転換。ボールの質は各社によって微妙に違うだけに、五輪で使用するメーカーのボールを使って対策は取ってきたが、ラリー中に割れるケースも少なくない。伊藤は「マークが前と後ろに2つあるのは回転が分かりやすい」と語った一方で、数の少なさに「ボールに慣れないといけないので、気をつけて使わないと」と慎重姿勢だ。

 使ってみた印象も選手の中で違う。伊藤は感触について「軟らかい」と話したが、男子のエース・水谷隼(27)=ビーコン・ラボ=は「僕は硬い方がいいけど、今回のはやりやすい」という印象。卓球のボールは同じメーカーのものでも微妙な差異がある。そのため試合前に選手がボールを選べるシステムがあるが、自分に合ったボールで試合ができるかどうかも勝敗の鍵となる。

 会場練習では石川や福原愛(27)=ANA=と白熱したラリーを続け、スマッシュ時には笑顔を見せるなど順調に調整を続けている伊藤。「選手村は小さな国みたいで楽しかった。本番までしっかり調整していきたい」。14歳でワールドツアーを制した抜群の成長力で新球にも打ち勝ち、団体戦の2大会連続メダルに貢献する。(遠藤 洋之)

五輪
  • 楽天SocialNewsに投稿!
球技
今日のスポーツ報知(東京版)