2016年6月3日 金曜日

企業・経営

このエントリーをはてなブックマークに追加 文字サイズ 

相鉄グループ/ブランドアッププロ第1弾を発表/丹青社・洪恒夫氏らがデザイン監修  [2016年3月18日14面]

左から水野氏、洪氏、2人おいて小澤重男相模鉄道社長

二俣川駅の完成予想図

 2017年に創立100周年を迎える相鉄グループが、統一コンセプトで駅舎や車両、商業施設などを順次リニューアルする「デザインブランドアッププロジェクト」に取り組んでいる。総合監修は丹青社の洪恒夫プリンシパルクリエイティブディレクターと、熊本県の公式キャラクター「くまモン」を手掛けたデザイナーの水野学氏が担当。10日に横浜市内で取り組みの第1弾となるリニューアル車両と新制服の発表会が開かれた。
 発表会で、林英一相鉄ホールディングス社長は「18、19年にJR、東急線との直通運転がそれぞれ始まるのに合わせ、神奈川県外での認知度アップを狙う」と意図を説明。今回リニューアルした9000系車両は、横浜の海をイメージしたオリジナルカラー「ヨコハマネイビーブルー」で外観を統一し、室内はグレートーンでまとめた。大手私鉄の通勤電車では初めて、昼夜で色調を変えられる照明や本革張りのボックスシートを導入した。
 平沼橋駅をモデルとして進めている駅舎改修でも、グレーがキーカラーとなる。鉄、れんが、ガラスをキーマテリアルに選び、繰り返し使用することで沿線の統一感を演出する。今後はターミナル駅である二俣川と海老名で改修に着手する計画だという。
 13年に丹青社の提案がコンペで採択され、プロジェクトが始動した。駅舎などの空間は洪氏、車両などのプロダクトデザインは水野氏がそれぞれ担当し、これらの上位概念と全体の取りまとめは2氏が共同で行っている。洪氏は「ビジュアル全般をトータルに監修するという類を見ない取り組みで、プロデューサーとしてありがたいことだ」と意気込みを語った。水野氏は、「デザインを用いて問題を発見し、解決したい。『これからの100年を創る』ことを掲げ、人が豊かになるデザインを心掛けた」とコンセプトを説明している。
 駅舎のリニューアルでは、すべての駅のカルテを作成し、各駅の特徴を分析。二俣川駅(延べ7280平方メートル)は、4月に着工し、18年3月の完成を目指す。洪氏は「2週に1度はチームでミーティングを開いている。水野氏とは感性が似ているので非常にやりやすい」と手応えを感じている。

この記事へコメント

メールアドレスが公開されることはありません。

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>

(検索結果は別ページに移動します)
※過去3カ月の新聞記事が検索できます。
(当日分と落札ファイルの記事は検索対象外です)
タイムライン―日本の防災対策が変わる
風水害などの防災対策として全国の地方自治...続きを読む
DVD 職長が語る!予定外作業の悲劇
安全教育用DVD「つくる!安全現場の一年...続きを読む
快適性って何だろう?―アメニティの心理学
心の豊かさが叫ばれる時代になり、人々は「...続きを読む