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昨年1月、お隣の宮古島市で、伊良部大橋が…

 昨年1月、お隣の宮古島市で、伊良部大橋が開通した。全長3540㍍、新北九州空港連絡橋を上回り、通行料金を徴収しない橋としては日本最長。宮古の新観光名所として、人気を集めている▼昭和49年にその架橋要請活動が始まったというが、その6年前に石垣市でも竹富、嘉弥真、小浜を経由して西表島まで結ぶ「夢の懸け橋構想」があった。元石垣市長が琉球新報社の新年号で打ち出した▼先日、元市長・石垣喜興氏と元第一助役・牧野清氏(いずれも故人)の第三次沖縄振興計画策定に向けた要請書を入手した。その内容が実に興味深い。5島のリーフに総延長33㌔㍍の海上道路を建設するというものだ▼興味深いのは、橋ではなく、防波堤を造ってその上に道路を開設するという手法。架橋だと交通量など行政上の理由づけが難しかったのかもしれない。あるいは、明和大津波を研究していた牧野氏の防災対策が盛り込まれていたのかも知れない▼また、構想では西表での水力発電や石垣市と竹富町の合併などを挙げ、リゾート観光という表現も。離島苦解消のメリットを強調しているが、サンゴ破壊や環境汚染、漁業問題、船会社経営悪化などデメリットも指摘している▼いまではリーフ埋め立てなど考えられないが、当時としては斬新的な発想だった。(黒島安隆)

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