鉢植えの主役 – シクラメン

英語でブタのパン

シクラメン屋外の花もめっきり減り、室内用の鉢植えが主役の季節となりました。鉢植えにされる花は数多くありますが、その中で一番人気があるのは何の花だと思いますか。 答えは、シクラメンだそうです。
サクラソウ科の多年草で、地中海沿岸の温暖な地方(ギリシャ、イタリア、イスラエルなど)原産。17世紀にはヨーロッパに渡って貴族たちに愛され、19 世紀以降品種改良が飛躍的に進んで広く栽培されるようになりました。英語でブタのパン(Sowbread)という意外な俗称がありますが、これは野豚が球 根を好んで食べるため。
主な花色は赤、白、ピンクなどですが、色味や色の入り方などに微妙なバリエーションがあり、また、ふちがフリル状になったフリンジ種など変わった花形のものも。価格も比較的お手軽なので、その魅力にはまるとついつい収集したくなってしまうようです。
ソロモン王が王冠に花をデザインしようと花の妖精たちにお願いした際、断られ続け困っていた王にシクラメンが「自分を使ってください」と恥ずかしそうに 俯いて申し出、それから俯いて咲くようになったという言い伝えがあります。そんな控えめな花の姿とハート型の葉っぱ、ハートを思わせる赤系統の花色のため かヨーロッパでは惚れ薬になると言われているそうです。
これを読まれてさっそく買ってみようと思われた方、花の数と葉の数は比例して付くので、選ぶときには葉っぱがたくさん付いているものを選びましょう。