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 ローマ・カトリック教会のフランシスコ法王は12日(日本時間13日未明)、キューバの首都ハバナで、東方正教会の最大勢力・ロシア正教会のキリル総主教と会談した。東西教会は11世紀に分裂した。カトリックとロシア正教会のトップが会談するのは初めて。

 東西教会は1054年に教理論争などにより分裂。各地の正教会の中で最も信徒が多いロシア正教会との和解に向けたトップ会談は歴代法王の悲願だった。法王は会談の冒頭、総主教と抱擁してあいさつを交わし、「ついに会えた。私たちは兄弟だ」と語った。会談は空港内の一室で約2時間にわたり行われた。

 会談後、両者は中東などで続く過激派によるキリスト教徒迫害やテロに対し、国際社会の緊急対処を呼びかける共同宣言に署名した。キューバのラウル・カストロ議長が立ち会った。署名式の際、総主教は「対話により、両教会がともに協力していけると確信できた」と語り、法王は「キリスト教の一致は、ともに歩みながら築いていくものだ」と応じた。