寒波、１０万世帯超断水 大牟田など１３市町 水道管破裂相次ぐ
福岡県内は２６日朝も厳しい寒さに見舞われ、一部地域で最低気温が氷点下となった。各地で凍結による水道管の破裂が相次ぎ、県によると、１３市町１０万１８５３世帯で断水（午前９時現在）。県は自衛隊に災害派遣を要請し、自衛隊が大牟田市と桂川町に給水車を出動させた。正午現在、九州自動車道の一部区間で通行止めが続くなど、交通にも影響が残った。２７日以降は暖冬傾向に戻る見込み。
大牟田市では凍結による水道管破裂が相次ぎ、浄水場から送られた水をためる３カ所の配水池で水位が低下。このため２６日午前０時から、全世帯に当たる約５万５千世帯への給水をストップした。
自衛隊は同日朝、大型トラック１２台、水タンクトレーラー１０台などを派遣し、小学校などで給水を始めた。同市西宮浦町の女性（７０）は「こんなことは初めて。風呂の水でトイレを流している」と話した。
市は２８日の復旧を目指しているが、医療関係者からは「貯水槽を備えていない医療機関からの受け入れ要請もありうるし、心配だ」との声も。市教育委員会は２６日、断水の影響で小学校、中学校、特別支援学校の計３１校を臨時休校にした。
桂川町にも自衛隊の給水タンク車５台を含む車両７台、２５人が派遣され、３カ所で給水作業を実施。断水のため、町立の小中学校計３校が休校となった。
桂川町によると、水道管の凍結、破損は把握しているだけで約１００件。漏水で配水池が空になり、２５日夜から約６千世帯で給水を停止していた。
福岡県は２６日未明、県内各地で断水が発生していることから、災害対策本部を設置した。
県によると、午前９時現在、県内１３市町１０万１８５３世帯が断水している。内訳は、北九州市３３６０世帯▽大牟田市５万４千世帯▽田川市８千世帯▽八女市１０９０世帯▽中間市７８２０世帯▽みやま市６５５５世帯▽粕屋町１００世帯▽桂川町６２８８世帯▽香春町１２００世帯▽添田町４千世帯▽大任町２５００世帯▽みやこ町１９４０世帯▽築上町５千世帯。
福岡県教委によると、小学校１５５、中学校７０、県立高校２、特別支援学校１１が休校した。
長崎、宮崎、佐賀の各県でも一部で断水しており、３県は給水作業で自衛隊に災害派遣を要請した。
＝2016/01/26付 西日本新聞夕刊＝
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