ブルキナファソ:反乱部隊が首相を解放 降伏に向け協議

毎日新聞 2015年09月22日 22時29分(最終更新 09月22日 22時32分)

 【ヨハネスブルク服部正法】治安部隊の一部がクーデターを起こした西アフリカ・ブルキナファソで、クーデターに反対する政府軍部隊が21日、各地域から首都ワガドゥグに入り、反乱部隊に武装解除を迫った。反乱部隊は22日、拘束していた暫定政府首相を解放、降伏に向けた協議に入った模様だ。

 ブルキナファソでは、27年間トップに君臨したコンパオレ前大統領が昨年10月、任期延長を可能にする憲法改正を図ろうとし、これに反対する市民の反政府デモが活発化。デモをきっかけに発生した軍事クーデターで政権が崩壊した。その後に発足した暫定政権は、来月11日に大統領選を行って新政権に移行する準備を進めてきた。

 しかし、前大統領に忠誠を尽くしてきた精鋭の大統領警護隊が今月16日、大統領府で開かれていた閣議に乱入し、カファンド暫定政府大統領らを拘束。国営放送を通じて暫定政府の解散を宣言した。

 2度目のクーデターに対し、暫定政府を支持する多くの市民が反発。政府軍は事態収拾を目指し首都に入った。調停に当たる周辺国は大統領選の11月への延期や、前大統領派からの立候補容認を提言している。反乱部隊は前大統領派の政治参画の保障や、クーデター参加者に対する恩赦などと引き換えに武装解除に応じる可能性があるとみられる。

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