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【首都圏面から】HIKAKINさん(24)

ヒューマンビートボクサー、妙高市出身

2013年10月1日 12時00分 更新

【首都圏面から】HIKAKINさん(24)

 Tシャツに黒いズボン、黒縁眼鏡。一見、どこにでもいそうな若者。その彼が今、インターネット動画サイト「YouTube」の世界で大きな注目を集めている。ニックネームはHIKAKIN(ヒカキン)。妙高市出身だ。

 注目を集めることになったのは、中学生のころから独学でやってきた「ビートボックス」。楽器を一切使わず、人間が口だけで旋律を奏で、重低音を出すパフォーマンス。2010年にYouTubeに投稿した「スーパーマリオ・ビートボックス」は、再生回数2280万回を超えた。驚異的な再生回数は「HIKAKINチャンネル」ほか二つのチャンネル立ち上げにつながっていく。現在、ヒカキンが手がける三つの動画チャンネルの登録者数の合計は、約165万人で、日本一。大手音楽会社「エイベックス」やアイドルグループ「AKB48」ですら及ばない。

 5月にシンガポールで開かれたイベントで、米国のロックバンド「エアロスミス」と共演、実力を評価され、8月の大阪公演でも共演した。「頭が真っ白になりましたね。観客はエアロが見たくて来てるわけじゃないですか。でも、ビートボックスを始めると、みんな乗ってくれて。やりきった時はうれしかった」。7月末に出版した本にボーカルのスティーブン・タイラーと肩を組んだ写真が収録されている。

 妙高山を見上げながら育った。小学生からノルディック複合競技を始め、高校卒業までの約10年、選手生活を送った。「高校の思い出はスキー以外、ほぼないですね。つらかったし、今でも夢に見ます。よほど当時の思い出が残ってるんでしょうね」。「ヒカキン」というニックネームは、同じスキー競技の先輩が付けたという。卒業後は大学進学の道もあったが就職を決意、都内のスーパーで働き始める。

 「スーパーで働きながら、ビートボックスとYouTubeで食べていける時期を狙ってましたね。『今より稼げるようになったら、会社を辞めよう』って。結構臆病なんですよ。収入のことはよく考えてました。働きながら会社の寮で動画を撮って投稿して。4年やって『いけそうだな』と思い、去年の初めに辞めました」

 現在はビートボックスだけではなく、自身の日常を公開するチャンネル「HikakinTV」も操り、その発信力で収入を得ている。自身をマネジメントする会社も設立、企業から来る商品のPR依頼に応じ、自身で動画を製作、自分のチャンネルで公開している。

 先日、急に思い立って母校、新井高を訪れた。「高校生には『目標もなく地元で暮らすんだったら、絶対東京出てこいよ』って言ってきました。自分の考えだけど、地元で働くにしても、1回は東京出て“戦った”方がいい。面白いから」とメッセージを送ったと話す。

 無類のつけ麺好き。同じ妙高市出身の三田遼斉さんが手がける「六厘舎」がお気に入り。「三田さんのポリシーが大好き。同じ妙高出身で身近に感じるし、ぜひ会ってみたい」

 13日に上越ショッピングセンターアコーレでイベントに出演する予定。「高田公園のお花見ステージでパフォーマンスと握手&サイン会を開くつもりで出演したんですが、サイン会は中止になってしまって。今回は大丈夫。楽しみにしていてほしい」

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