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◆梅田恵子(うめだ・けいこ) 1967年3月6日、東京・豊島区生まれ。89年入社し、主に芸能担当。主なスクープは小泉今日子結婚、広末涼子結婚など。社内屈指のテレビおたくでややネクラ。 ドラマ、アニメ、歌謡曲、80年代洋楽などがやや得意。辛口コラムでやや知られ、10年から紙面等で「勝手にドラマ評」を展開。極度の偏食で昼食はおひとりさまです。

錦戸も福士も!壁ドンだらけの秋ドラマ

[2014年10月31日20時48分]

日本テレビ「きょうは会社休みます。」の綾瀬はるか(左)と福士蒼汰=10月2日撮影
日本テレビ「きょうは会社休みます。」の綾瀬はるか(左)と福士蒼汰=10月2日撮影

 秋ドラマ界で「壁ドン」ブームが起きている。“イケメンが女性を壁際に追い詰め、壁にドンと手をついて逃げ道をふさぐ”という、ブレーク中の萌え系シチュエーション。アクション付きの流行ワードという使い勝手の良さに加え、王道でも、ギャグ化でも使える小ネタであるため「やるなら今」なのかもしれない。

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 王道として女性視聴者たちを歓喜させのが、「きょうは会社休みます。」(日本テレビ、水曜10時)の福士蒼汰の壁ドン。エレベーターで綾瀬はるかをドンと追い詰めてからのキス。距離の近さというドキドキっぷりが満載で、イケメンには壁ドンがよく似合うという見本になった。

 女性が男性に、という「逆壁ドン」が独特だったのは「ファーストクラス」(フジテレビ、水曜10時)。ともさかりえがアシスタントの中村倫也を壁ドンし、やばい写真を見せて脅すという場面だった。

 笑ったのは、宮藤官九郎氏脚本の「ごめんね青春!」(TBS、日曜9時)の男同士の壁ドン。高校時代の回想シーンで、永山絢斗が錦戸亮を黒板に追い詰めていた。「ダーン!」とものすごい音をたてる分かりやすい壁ドンで、手をつくところを2つのアングルから見せるコメディーっぷり。女の子に告白できない主人公に親友が「男だろ、自信持てよ」と説教する場面で、最後は両手でダブル壁ドンしていた。

 最も衝撃的だったのは、「ドクターX」(テレビ朝日、木曜9時)の高畑淳子の「窓」ドン。高畑が演じる看護師長が、大門未知子(米倉涼子)を窓際に追い詰めてバシーンと手をつき「1000年早いわ!!」。ガラスを破壊しそうな大迫力で、個人的には壁ドン最優秀賞に推したい個性的なアクションだった。

 流行でいえば、ディズニー映画「アナと雪の女王」で話題になった「ありのまま」もキーワードのひとつ。「地獄先生ぬ~べ~」(日本テレビ、土曜9時)では、「ありのままの自分」に悩むあまり妖怪にとりつかれた女子生徒がテーマになっていたほか、「ごめんね青春!」では女子との共学化に浮かれる男子生徒たちが「ありのままの~」と歌って盛り上がるシーンがあった。

 さまざまなジャンルが出そろった秋ドラマだが、これだけ小ネタがかぶるのもめったにない現象。探せば「壁ドン」も「ありのまま」もまだありそう。重箱の隅も楽しんでみるのもアリかもしれない。

【梅田恵子】(ニッカンスポーツ・コム/芸能記者コラム「梅ちゃんねる」)

 [2014年10月31日20時48分]

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