有田芳生の『酔醒漫録』: 統一教会の文鮮明教祖死去にあたって

2012/09/03

統一教会の文鮮明教祖死去にあたって

（１）統一教会（正式名称は世界基督教統一神霊協会）の文鮮明教祖が９月３日に９２歳で亡くなった。私は四半世紀を超えて統一教会と闘ってきた。拉致問題解決に取り組むひとりとして、文鮮明氏が朝鮮戦争の動乱をきっかけに北朝鮮から韓国に移動し、そこで宗教団体を設立、反共産主義の立場から行動しつつ、生地（平安北道定州）に郷愁を覚えていたことに、南北朝鮮に生きる人たちの歴史の重みを感じている。

（２）１９５４年に韓国で設立された統一教会は「混淫教」の流れをくみ、当初からスキャンダルにまみれていた。教祖の女性問題などが社会問題となったからである。密入国した信者が日本で布教をはじめ教団が設立されたのは１９５９年。東京都の認証をえて宗教法人となったのは１９６４年。そのころから強引な布教とマインドコントロールで社会問題となっていく。朝日新聞が「親泣かせの原理運動」と報じたのは１９６５年７月７日である。

（３）６０年代は親子問題として、７０年代は「全国大学連合原理研究会」（大学原研）の活動を通して早稲田大学、青山学院大学など全国の学園問題として、８０年代は悪質な霊感商法として社会問題となり、９０年代にはタレントなどの合同結婚式参加をきっかけとして霊感商法、珍味売り、花売りなど「すべて」の行動の問題点が社会に明らかとなっていった。その起動力は文鮮明教祖のカリスマ性にあった。日本の信者に大きな傷跡をつけるきっかけは１９７５年に文鮮明教祖から発せられた送金命令である。統一教会幹部の証言によると、それからの１０年間に毎月２０億円、合計２０００億円が教祖のもとに届けられた。「先祖の因縁」話などを利用した霊感商法など詐欺的行為による。警視庁の厳正捜査により、いまは公然と行うことはできないが、長年にわたって獲得したノウハウがあり、いつ再開するかは予断を許さない。ちなみに被害相談額は２００１年までの２５年間に１１００億円を超えている。

（４）日本の政治を歪めたのも統一教会である。冷戦時代に韓国に続き日本でも国際勝共連合が結成（１９６８年）され、最高時には衆議院、参議院で１５０人を超える「勝共推進議員」が生まれた。統一教会信者は公設、私設秘書としていまでも永田町に送り込まれている。文鮮明教祖が「竹島」に上陸しただけでなく、天皇陛下役の幹部が文氏に拝跪する儀式があることも幹部によって暴露された。いずれ世界が韓国語で統一されるなど基本的に民族宗教といえる側面がある。北朝鮮の平壌にある普通江ホテルの経営、合弁事業の平和自動車の経営や香港を経由しての送金など、「アジアプロジェクト」と呼ばれていた経済行為には今後も注目する必要がある。

（５）信者たちはいたって真面目な人たちが多い。矛盾あるこの日本社会にあって精神の拠り所に統一教会を求めたのだろう。だが日本が朝鮮半島を植民地支配したことへの贖罪意識や「万物復帰の教え」などを通じて霊感商法などの反社会的行為にかき立てられてきた。自己破産や自殺者も生んだ矛盾を解決しなければならないとの思いを抱く信者も多い。生まれたときから信者として育てられた二世のなかには矛盾を抱える者もいる。「信教の自由」（憲法２０条）の視点からも捉えていかなければならない。

（６）「教祖は一代かぎり」とはカルト理論の基本である。ポスト文鮮明をめぐっては数年前から親子、兄弟間(3男VS4男、7男）の激しい対立が表面化している。教祖の逝去をきっかけに跡目争いはさらに激化していくだろう。なかでも教団の重要な資金源となってきた日本の教会でも対立はさらに深化していくだろう。カリスマ教祖の逝去というこの機会に純粋な宗教団体として生まれ変わることを心から期待したい。そうではなく霊感商法などを再開し、日本社会にさらなる被害をもたらすなら、統一教会に反対する弁護士、ジャーナリスト、父母などの関係者は宗教法人格の剥奪をめざし行動していくだろう。私も国会議員として引き続き統一教会を監視、批判していく。

投稿日 2012/09/03 統一教会 | リンク用URL

統一協会は文鮮明が死んでもまだどうなるか分かりません。先生の一層のご活躍を願います。

例の人権委員会設置法案ですが、あの法案を推進している団体は「女たちの戦争と平和資料館」を中心に、どうやら慰安婦問題を推進しているようで、つまり、朝鮮総連関係を通して統一協会と密接に繋がっている可能性が極めて高いようです。
先生は統一協会に一貫して反対してこられたのに、もし本当に統一協会と人権委員会設置賛同グループが裏で密接につながっていたとしたら、それでこの法案に関わって、先生のこれまでのご活躍と今後の活動に問題が生じる可能性があります。ですから、人権侵害救済法に賛成、反対、どちらの立場に関係なく、一度ご確認願えないでしょうか。

先生の今後の一層のご活躍、特に統一協会、その他反社会カルト批判での活躍を祈ります。

投稿統一協会被害者 | 2012/11/08 18:36

私は、2008年から、ある団体の中の、中心者、その下の事務局と言われる人たちを信じて、伝道に邁進してきました。

しかし、金銭的に精神的にと、追いつめられていき、気が付いたら、1000万近くの借金を背負い、ノイローゼにもなり、明らかに今までとは違う閉塞的な自分になっていました。
それが2010年。

最初は信じてやってましたが、次第に強要されるようになり、家庭の中も精神的にもボロボロになりました。

30万円の経典からはじまり、先祖因縁解放と謳い、600万以上支払った上での儀式を強いられる。それで終わりかと思いきや、“摂理”と称し、献金を迫られる。今思えば、物事をいろんな事にこじつけて、お金を巻き上げる、お金目的だけの団体だったと思います。

世界観も狭くさせられ、思想の自由はもっての他で、考え方捉え方まで縛られる。テレビを見ることも、働くことも、サタンが入るからと言われ、制限されてきました。

もちろん、日常における行動の予定や、新規伝道の取り組み結果も報告させられ、常に、連絡・報告・相談で、行動範囲は、かなり束縛されました。
また、家族との時間をとるなど、もっての他でした。

我が家における経済事情も、精神的にも追いつめられ、完全に離れてから数ヵ月後に、その団体は、詐欺・恐喝容疑にかけられました。

また、その団体から離れることにより、いろんなものが見えてきました。

それは、宗教ではないと言いつつ、実は統一教会がしっかり絡んでいたことでした。

細かい事を言えば、きりがありませんが、とにかく、信じる心を利用し、神だの仏だのと、きれい事を言いつつ、何かにこじつけつつ、お金集めをしていたに過ぎない…
今はそう思っています。

ただ一つ、心残りなのは、私が誘った人たちが数名残っている事。
その団体から離れてほしくて、何度か、真実を訴えましたが、団体の中心者、事務局の人たちに言い伏せられ、こちらの言い分を真実と捉える事ができず、動けないまま、決断できずにいます。

警察沙汰になった今、中心者はこう言っているそうです。
勝手に、自主的にやっていることだから、当方には関係ない・・・と。
儀式に出すお金も、自分が決めたわけではなく、事務局が勝手に決めて、お金を集めてきている・・・と。
実際、儀式をやるかやらないか・儀式に払う金額はいくらにするのか。その一部始終を話しするのは、事務局でした。
法律を踏まえた上での、責任転嫁のなにものでもない…！

中心者、そのすぐ下の事務局で、いろんな事を隠ぺいし、表では、きれい事を言って裏ではお金のやりくりしか考えていない、そんな人たちを、このままにしてていいのだろうか。

信じる信じないは、人それぞれ考え方があるし、自由だとは思うが、多くの事を隠ぺいしたうえで、巻き込むのは、横暴ではないだろうか。

また、宗教ではないと言いつつも、宗教じみた事をし、儀式代収入も長年隠ぺいしていた結果、警察に加えて国税も動きだした始末。

いろんな事を隠し続けて、理想論を語り、人の純粋な心を利用していた、中心者と事務局を、私は、とにかく許せない思いでいっぱいで、恨む思いを抑えることに必死です。

世の中には、いろんな人がいて、こんな人もいるのか…と、勉強にはなりましたが、代償が大きすぎました。

また、マインドコントロールというのは、本当に怖い事も実感しました。
統一教会を始め、カルト宗教の怖さはすべてここに集約されていると思います。

社会問題として取りあげてほしいです。
被害者を一人でも多く救済できるように、
また、宗教に対しての当事者の取り組み等を、法律上で制限してほしいです。

一日も早く、カルト宗教の排除、制限などの取り組みがなされますように…。
心から痛切に願っています…。

投稿りぃ | 2012/09/11 23:53

カルトは永遠にある、監視続けよう、日本は金づるやからな

投稿ま | 2012/09/08 19:18

ようやく解放されるような気分です。