新生『stylish talkカオリゴト』第2回のゲストは、映画『シュアリー・サムデイ』、NTVドラマ『美丘』、そして現在公開中『劇場版 機動戦士ガンダム00』では声優として大活躍の勝地涼さん。少し幼さが残るやんちゃな笑顔が印象的ですが、まっすぐなまなざしは男としての熱さを感じるステキな俳優さんです。
今回は、そんな勝地さんに、香りのこだわりについてお話をお聞きしました。
- それでは、よろしくお願いします。皆さんに最初にお聞きしているのですが、勝地さんはご自分でニオイに敏感だと思われますか？
- 敏感ですね。自分の部屋のニオイは特に気になります。朝外出して1日家を空けていただけでも、帰宅するとニオイがこもっている気がします。生乾きの洗濯モノを置いて出たりすると、特に感じます。実家にいる頃は母親が洗濯してくれていて、洗いたての衣類はいい香りがするものだって思っていましたからね。それに、実家は母親が花屋をやっていて、家の中にも花の香りが漂っていたから、そういう環境で育ったせいかもしれません。
- ご自宅のニオイ対策に何か使われていますか？
- 舞台に出ていた時に「これ人気があるんだよ」って差し入れで空気清浄機をいただいたんですが、消臭・アロマ機能もついていて、自宅で愛用しています。本来は精油を調合して使うんだろうけど、僕は朝は柑橘系「グレープフルーツ」で目覚めよく、リラックスしたいときは「レインフォレスト」というナチュラルな香りを選んでいます。あと、バスオイル。知人のオーガニックショップで扱っているブランドのもので、お店に遊びに行った時に紹介してもらったんです。・・・なんか女性的ですよね（笑）。
- 男性の中ではかなり本格的だと思います。アロマのリフレッシュ効果はありますか？
- 基本的には撮影が終わると役を引きずらないタイプなので切り替えはラクなんだけど、台本を読んでいる時は入り込んでしまって煮詰まっちゃうこともあるので、アロマはいい気分転換になります。控え室でも、メイクさんがルームスプレーを用意してくれることがあって、香りが気に入ると買って帰ることもありますよ。
勝地 涼（かつぢ・りょう）
2000年のデビュー以来、『永遠の仔』『さよなら、小津先生』『里見八犬伝』『ハケンの品格』など数多くのドラマに出演。『空中庭園』『この胸いっぱいの愛を』などの名作映画にも出演し、2005年『亡国のイージス』では、第29回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。今年、日本テレビの連続ドラマ『美丘〜君がいた日々〜』、映画『シュアリー・サムデイ』、舞台『ムサシ（ロンドン・NY公演）』に出演のほか、映画や舞台など幅広いジャンルで活躍。現在『劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-』デカルト･シャーマン役で声優にも挑戦。
- お仕事の話を少し。映画、ドラマ、舞台と大活躍の勝地さんですが、今後はどの方向を中心に進みたいという目標はおありですか?
- 僕は、ドラマや映画、舞台など「全部やれて役者でしょ」って思ってるんです。雑誌の取材や撮影だってそのひとつ。得意じゃないけど、得意じゃないからやらないっていうのは、プロとして違うと思うんです。全部やってみて、理解した上で自分の得意・不得意が出てきて、進む方向を決めるのならいいけど。僕はまだそこまで達していませんから、日々学ぶことがたくさんです。
- デビューのきっかけはご実家のお花屋さんでスカウトされたとお聞きしました。
- そうなんです。母親がやっている花屋でドラマのロケがあって、事務所の先輩の瀬戸朝香さんが出られてました。撮影風景を見学していた僕を瀬戸さんの当時のマネージャーさんが見かけて、母に尋ねたそうです。「それってうちの息子じゃないかしら?」って母が話したそうで、何ヵ月か後に事務所の方が挨拶に来られたのがきっかけです。
- すごいご縁ですね。当時、芸能界に興味を持たれていましたか?
- テレビに出ている人を見て「かっこいいなぁ」と漠然と思っていただけでした。目立つことは好きでしたが、自分が芝居の世界に入るとは考えてもいなかった。まだ13歳でしたし。
- 13歳で芸能界入りされたということは、オシャレに目覚めたのも早かったのでは?
- 中学は男子校に通ってたんですが、みんなオシャレで、3年生にもなるとほとんどが香水を持っていました。僕もデビューして1年ぐらい経ってから、瀬戸朝香さんにジパンシーの「ウルトラマリン」をプレゼントしてもらったのが香水デビューで、それから自分でも買うようになりました。体育が終わると、制汗剤で汗のニオイを取って、香水つけて、共学に通う男子より頑張ってたな。女の子にモテたいって気持ちからでしょうけど、学校で香水つけても男子ばっかりだから意味ないのにね（笑）。つけ方もわからずじゃんじゃんつけ過ぎちゃって、教室はいろんなニオイが混ざってましたね。ある日、母親に「香水はほんのりと香るぐらいがいいのよ」って指摘されて、なるほどなって学びました（笑）。
- ・・・なんか情景が思い浮かびます。高校も男子校ですか?
- 高校は堀越学園でした。芸能界で働いている人が多かったですからね、香水をつけて来る女子も結構いましたよ。廊下にぷ?んと香りが広がってきて、その子が通ったことがわかるぐらい（笑）。役者仲間にも香水が好きな人がいて、いろいろ教えてもらったりもしました。その頃お気に入りだったのはディオール。今はもう日本で売ってないんですけど、甘いバニラのような香りのものでした。今では思い出の香りですね。
- ニオイは記憶に連動するといわれているんです。
- わかりますね。母は花屋を始める前から花が好きで、庭でよく育てていましたから、幼い頃の記憶とも連動しています。僕自身は花に詳しくないけど、ニオイは覚えているようです。今でも実家からそれほど遠くないところに住んでるんですが、実家のニオイとか、実家までの道のニオイを感じたら、「帰ってきたな」って安心感が出てきます。
- フレグランスビズは、職場のニオイ環境を考える活動ですが、勝地さんの職場、撮影現場などでニオイが気になることはありますか？
- 汗のニオイは気になります。でも、仕事したり運動したりして汗をかくのは仕方ないかなって思いますね。食べ物に関しても、あまり気にせず食べちゃう方です。食べたいものは食べたい（笑）。焼き肉やニンニク料理を食べた時って、くさいだろうなって自分でもわかるから、自分から先に言う! 「昨日、焼き肉食べたから」って自己申告ですよ。お酒も大好きでよく飲みます。舞台をやっている時は、みんなでよく食事に行きますから、みんな同罪（笑）。お客さんにはニオイも届きませんからわからないですけど、ドラマ撮りの時には、プライベートでお酒を飲んだ翌日にヤバいと思ったら水をたくさん飲んだり、タブレットでケアしたり気をつけるようにしています。
- ニオイがキツい人に指摘できますか？
- 仲のいい人には「香水つけすぎじゃない？」とか言えますけど、友だちじゃなきゃ言えないですよね。僕は言ってほしいと思いますけど、言いにくいってのもわかるし。難しいですよね。自分がいいニオイだと思っていても、まわりの人に迷惑をかけることもあるので、ニオイには気を使うようになり、僕自身最近あまり香水をつけなくなりました。ロケ先やスタジオでは余計なニオイをつけていると迷惑かなと思うようになって、ナチュラルでいようと考えています。今は、香水よりも衣類から漂ってくるほんのりとした洗剤の香りが好きになりました。
- 昔、お母さまに言われた言葉通りですね。
フレグランスビズという活動について、どのように思われますか？ - 広まってほしいですよね。学生の頃、満員電車の中のニオイはキツかった!いろんな人が乗ってるから、ニオイも混じってるでしょ。周りの人のこととか考えるようになったら、みんなが気持ちよくなりますからね。
- 楽しいお話をたくさんありがとうございました。
これからも応援していますので、頑張ってください。
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