女優の長澤まさみ(25)がアジアに進出する。台湾の連続ドラマ「ショコラ」(来夏放送)に主演し、全編北京語での演技に挑戦する。「週刊ビッグコミックスピリッツ」(小学館刊)に連載された窪之内英策さん(45)の同名漫画が原作。長澤は、亡くなった母親の駆け落ち相手・ヤクザの元組長と暮らすことになる華僑の女子大生役。9月末にクランクインを控え、この春から北京語のレッスンを受けている。
長澤が女優として海を渡る。台湾ドラマの主演が決まり、全編北京語の演技に挑む。
言葉やスケジュールの問題から、日本の女優が海外の連ドラに出演するのはまれだが、長澤は「未経験である、違う国の言葉でする芝居に対して、とても好奇心があった。ぜひ受けてみたいと思った」と明かす。
ステップアップのための決断。仕事の合間を縫って、この春から毎週、北京語のレッスンを続けている。台湾での表記は「長澤雅美」(チャンザー・ヤーメイ)と決まった。
原作は99~03年まで「週刊ビッグコミックスピリッツ」に連載された同名漫画。日本では03年に大塚ちひろ(現・千弘)主演でドラマ化された。
台湾版では設定を変え、長澤は、日本で生まれ育った華僑の音大生役を演じる。あることを機に、亡き母の駆け落ち相手で、ケーキ屋さんを始めたヤクザの元組長と一緒に暮らし始めるというストーリー。血縁関係にない2人の絆や友情、恋愛模様を描いていく。
今回のチャレンジに、長澤は「初めてのことばかりで『海外のドラマに出演する』という実感があまりありませんが、一緒に仕事をするスタッフ、共演者の方々と良いチームワークを作って、おもしろい作品にしたい」と意欲を見せた。「漫画原作『ショコラ』は国境を超えて愛された。ドラマ版も同じように、たくさんの方々に楽しんでいただければうれしい」と話した。
映画「世界の中心で、愛をさけぶ」(04年)、ドラマ「プロポーズ大作戦」(07年)で、現地での人気、知名度は高いという。長年のラブコールが実った台湾の制作会社は「粘り強くオファーを出し続けたかいがあった。長澤さんの出演は大きな話題を呼ぶと思う」と自信を見せる。アジアを代表する女優へ―。飛躍の年になりそうだ。
◆来夏スタート 〇…台湾では来夏に放送スタート。その後、日本を始めとする東アジア各国・地域での放送を予定している。日本ドラマと異なり「1話90分×全13話」。撮影期間も長期間に及ぶ。現地関係者は「台湾も韓流ブームですが、この作品を通じて、日本の俳優にも興味を持つきっかけになればうれしい」と期待を寄せた。
[2012/8/15-06:00 スポーツ報知]