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尖閣諸島 緊張の海

海自哨戒機で現場を見る

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魚釣島の灯台

魚釣島上空に差し掛かる。前方に北小島と南小島も見える=2010年9月15日【時事通信社】

魚釣島上空に差し掛かる。
前方に北小島と南小島も見える
=2010年9月15日【時事通信社】

 久場島上空を離脱して、南へ28キロの魚釣島へ向かう。尖閣諸島最大の島が魚釣島で、周囲11キロ。それに北小島(周囲3.5キロ)と南小島(同2.5キロ)が寄り添う。

 約7分で上空に到着し、三つの島の上を約30分にわたり旋回した。魚釣島は、標高363メートルの切り立った頭頂部が印象的だ。

 機が高度を下げると、海岸の岩場に設けられた水路や、島民が住んでいた住居の柱らしき木材などが散乱しているのが、はっきり見えた。日本の島民は、昭和15年までこの島で生活していたという。

 水路の先、岩場と陸地の境にある、小高くなった部分に、白い塔のような構造物があるのが目に入った。これが、1988年に日本の政治団体が設置し、国に移管された灯台だという。



魚釣島の岩場には水路が視認された。その斜め上に、日本の政治団体が設置し国に移管された灯台(白い三角の形状)も見えた=2010年9月15日【時事通信社】

魚釣島の岩場には水路が視認された。
その斜め上に、日本の政治団体が設置し国に
移管された灯台(白い三角の形状)も見えた
=2010年9月15日【時事通信社】

 魚釣島付近で11管の巡視船1隻を目にしたが、この日、中国船は最後まで確認できなかった。

 しかし、海自幹部は「東シナ海は中国の海になっている」と話す。尖閣諸島付近は「かつて日本の漁船が操業していたが、今や中国漁船が多く見られる」と指摘した。

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