保育所移転で反対保護者らが意見 住民監査請求で陳述会 [福岡県]
福岡市が進める認可保育所「中央保育園」の移転事業をめぐり、同園の保護者6人が事業費の支出停止などを求めた住民監査請求で、市監査委員が保護者と市の双方から意見を聞く意見陳述会が1日、福岡市役所で開かれた。
保護者側は、(1)建設地の周囲にラブホテルなど複数の風俗施設があり、道路や避難経路にも危険があるなど保育園建設用地に適していない(2)市の購入金額が相場より約1億円高く、土地の選定過程も不透明-などと主張。「土地ありきで子どもの命をないがしろにした移転事業で、不当な公金支出だ」と訴えた。
一方、市こども未来局は、(1)待機児童解消の緊急性などを踏まえて総合的に判断しており、歩道設置などで安全な保育環境づくりに努める(2)土地の価格は市不動産価格評定委員会が決定した評価額に基づいている-などと主張。「土地の選定は適正・妥当で、取得した土地は保育所設置が可能な土地だ」と説明した。
市監査委員は、9月中旬までに監査結果を出す予定。
=2013/08/02付 西日本新聞朝刊=