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政治
【外交文書公開】米側の昭和天皇政治利用に外相が「迷惑千万」 昭和46年
昭和46(1971)年、昭和天皇が欧州諸国ご歴訪前に立ち寄られた米アンカレジでのニクソン大統領との会談で、米側が会談を政治利用しようとしたことに福田赳夫外相(後に首相)が「わが方としては迷惑千万である」と不満を表明していたことが7日、公開された外交文書で分かった。当時は大統領による米中接近が日本に動揺を与えており、会談で関係修復を印象づけようとする米側の要求を日本側が拒否しようとした。
会談は46年9月27日に行われた。当初日本側は昭和天皇のアンカレジでのご滞在について「御休息が目的」としていた。これに対し、米側はニクソン大統領との会談を希望、1時間の予定だったご滞在を2時間に延ばすよう求めた。
当時は米政権が大統領の訪中を電撃発表したことなどで日米関係が緊張していた。8月5日の極秘公電によると、ジョンソン国務次官は牛場信彦駐米大使に対し、会見が実現すれば「日米関係のために何物にも勝る有益なことと考える」と強調。牛場大使も会談は「時ぎ(宜)に適したもの」と本国政府に報告した。
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