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常磐線・駒ヶ嶺−浜吉田間 移設工事14年春着工

 JR東日本仙台支社は27日、東日本大震災で被災した常磐線相馬−亘理間(27.6キロ)のうち、ルートを内陸側に移設する駒ケ嶺(福島県新地町)−浜吉田(宮城県亘理町)間(18.2キロ)の復旧工事を2014年春に始めると発表した。

 運転再開の時期は明言していないが、仙台支社は「工事着手から3年程度を見込んでいる」としており、移設予定地の用地取得が順調に進めば、17年春の可能性がある。
 JRはことし4〜5月、宮城、福島両県、新地町、同町北隣の宮城県山元町と常磐線復旧に関する覚書を締結。新ルートと道路の交差方法や用地取得の役割分担などに関し、各自治体と調整を進めてきた。
 今後は山元町で約300人、新地町で約60人と見込む移設予定地の地権者と用地取得の交渉に入る。環境影響評価、埋蔵文化財調査、都市計画手続き、現地の測量や設計も順次行っていく。
 新ルートは新地町の新地駅を300メートル、山元町の坂元、山下両駅をそれぞれ1100メートル内陸側に移す。駒ケ嶺−浜吉田間は500メートル長くなるが、所要時間は震災前と変わらないとみられる。
 現行の線路用地は移設後、両県と両町に売却する方針。各自治体は跡地に盛り土を行い、堤防機能を持った道路にする計画を立てている。
 里見雅行仙台支社長は同日の定例記者会見で、「早期復旧に取り組んでいく。14年春の着工は用地取得が前提で、地権者には協力をお願いしたい」と強調した。
 常磐線のうち浜吉田−亘理間(5.0キロ)は、JRが8月上旬に復旧工事に着手し、来春の運転再開を目指している。相馬−駒ケ嶺間(4.4キロ)は着工時期が未定だが、運転再開は駒ケ嶺−浜吉田間と同時期とする方針で、早ければ17年春に原ノ町(南相馬市)−仙台間が復旧する。


2012年09月28日金曜日


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