岡田准一＆榮倉奈々で「図書館戦争」映画化…ファン仮想キャスティング投票１位同士が初共演

　Ｖ６の岡田准一（３１）、女優の榮倉奈々（２４）が初共演し、有川浩氏（４０）原作の人気小説「図書館戦争」が実写映画化されることになった。シリーズ累計２８０万部を誇るＳＦアクションラブコメディー。昨年４月に原作ファンの投票をもとに行われた雑誌の仮想キャスティングではともに圧倒的な票数で１位を獲得していた。公開は来年ゴールデンウイークを予定。

　「図書館―」シリーズは、２０１９年の日本を舞台に、国家の行きすぎた検閲から図書館を守るべく結成された「図書隊」の戦いと恋模様を描くアクション大作。これまで漫画、テレビアニメ、アニメ映画化されてきたが、実写化は初めてだ。

　劇中で新米隊員・笠原郁（榮倉）を指導する鬼教官・堂上篤を演じる岡田は「大人気シリーズの映画化ということで、原作ファンの母にも喜んでもらえると思います」。榮倉も「ＳＦファンタジーの中で描かれるこまやかな心情の動きに、ページをめくる手が止まりませんでした。本当に図書館戦争のような組織があるのではないかと思ってしまうくらいの感覚」と、１０月からのクランクインを前にすっかりのめり込んでいる。

　ファンが選ぶ“ドラフト１位”同士のキャスティングだ。昨年、雑誌「ダ・ヴィンチ」で行われた仮想キャスティングの投票では、岡田、榮倉ともに２位以下を１００票以上引き離すぶっちぎりの１位。辻本珠子プロデューサーは同誌の結果を知らずに２人にオファーしたというが「顔が怖くて照れ屋で責任感がある岡田くんと、背が高くてまっすぐで天然な榮倉さん。（小説を）どう読んでもこの２人しかいない」と太鼓判を押す。

　近未来の日本を舞台にした戦争映画ということで、機関銃などを駆使した激しいアクションが盛り込まれる。岡田は現在撮影中の「永遠の０」（来年公開、山崎貴監督）でも軍人を演じているが、「有川さんの世界を壊すことなく、リアルな世界を作り上げたい」と意欲。榮倉も「（本の）あとがきにありました、キャラクターが勝手に動き出す現象、これが現場でも起こるようにテンションを持っていけたら」と、役になりきるつもりだ。

　◆有川氏感激、佐藤監督意欲
  ファンの期待通りのキャスティングに、原作の有川氏も感激。「原作を大事にしたいという意志を痛いほど感じました。読者の皆さんにも応援していただけますように」と願いを込めた。映画「ＧＡＮＴＺ」を手掛けた佐藤信介監督は「見たことのない映画を作りたい。『図書館』という日常のなかで戦争が繰り広げられるヒヤヒヤ感を楽しんでほしい」と話した。

　◆映画「図書館戦争」　２０１９年、昭和から正化という年号になった日本が舞台。国家による検閲や図書の焼き捨てから「知る自由」を守るため抗争を続ける書特殊部隊で小班長を務める堂上（岡田）のもとに、新入隊員・笠原（榮倉）が入隊する。一切の甘えを許さない厳しい指導の堂上に笠原は反発。しかし国との抗争を続けていくうちに堂上に心ひかれ…。原作は２００６年の発売以来、本編シリーズ４巻と外伝２巻の計６巻が出版される人気シリーズ。