郊外型店舗「テックランド」を主力として展開してきたヤマダ電機は、2005年に47都道府県のすべてに店舗を展開し、専門量販店で初となるナショナルチェーンを実現しました。さらに、大都市への「LABI」出店に続き、小商圏型店舗の展開も積極的に行ない、地域密着のフランチャイズ店舗と合わせ、ヤマダ電機グループはいまや全国2,729店舗（2011年3月末現在）に拡大。商圏を的確に捉えた複合的な出店戦略により、日本全国をくまなくカバーし、お客様がお住まいのどの地域でもヤマダ電機がサービスをご提供できるよう、ネットワーク強化に努めています。 地域電気店をネットワークする事業を全国で展開するグループ会社のコスモス・ベリーズ。増加する高齢ユーザーのニーズである『親切、安心、すぐ来てくれる』に対応し、自らの電気店経営の活性化と繁栄を目指すメンバー店をサポートします。中でも、ベリーズ・フレンド・チェーン（BFC）のシステムは、メーカー系列政策との共存が可能で、メーカーと共に地域電気専門店の成長と共生を目的としています。 ヤマダ電機はこれまで、商圏人口15万〜20万人以上を１つの単位として、郊外型大型店舗「テックランド」、大都市圏には都市型店舗「LABI」を出店し成長を遂げてきましたが、さらなるサービスネットワーク強化のために新しい展開をスタートさせています。既存の大型店ネットワークの空白エリアをカバーして新たな需要開拓を図るため、商圏人口15万人以 下に対応する小商圏型店舗の出店を積極的に推進しています。お客様がより身近なヤマダ電機で買い物ができ、利便性が高まるというメリットを生むと共に、経営の効率化と全国サービスネットワークの強化によって、よりお客様にご支持いただけるナショナルチェーン展開の進化を目指します。
ヤマダ電機は、郊外型コア店舗を中心とした大型店ネットワークを効率的に運営する経営システムを有しています。新たに取り組む小商圏型店舗戦略では、この既存インフラを最大限に活用し、コア店およびその周辺の大型テックランドと連携する衛星店と位置付けて展開することで、収益性を高めた効率的な運営を実践していきます。 国内家電市場が成熟する中、ヤマダ電機は新たな成長戦略としていよいよ海外進出を開始しました。2010年12月、海外1号店として中国・瀋陽市にオープンしたヤマダ電機瀋陽店は、「世界最先端・最新の家電・情報機器をどこよりも早く提案」をテーマに、中国のこれまでの家電量販店とは一線を画す、“家電購物休閑広場”という新しいコンセプトのショッピングビルです。家電製品から日用雑貨まで約150万点の豊富な品揃え、安心・親切・丁寧な接客、充実したポイントサービスの提供を実現すると共に、レストランやキッズコーナーも完備するなど、家族が一日楽しめる空間を創造しています。 瀋陽店の最大の特長は、従来の中国家電量販店のようなメーカー毎の独立コーナーではなく、販売員がお客様に最適な商品をお勧めすることができるように、日本式の売り場構成に徹底している点です。商品カテゴリー毎に各メーカーの商品を陳列し、知識豊富な専門のスタッフがお客様のニーズをヒヤリングしながら、ブランドに関わらずご提案しており、接客する販売員の明るく笑顔での挨拶や丁寧な商品説明、さらに掃除機などの体験コーナーなども、訪れたお客様からご好評を頂いています。こうした販売活動を通じて、より快適で豊かな生活の実現をサポートをしていくと共に、地域と密着した店舗となることを目指しています。 瀋陽店の従業員のうち約100名は、日本で新規採用した中国人留学生です。「創造と挑戦」「感謝と信頼」ほか、ヤマダ電機の経営理念をすべて日本語で習得するなど幹部候補生としての教育を受けており、今後の中国での店舗展開を支える重要な役割を担っています。2011年6月、海外2号店として天津市に都市型タイプの店舗を出店したのに続き、今後も継続した店舗展開を行ない、中国国内でのネットワーク化を進めていきたいと考えています。