韓国で全国一斉に避難訓練、「政府の指示不足で市民にはとまどいも」―韓国

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  韓国で15日、北朝鮮軍による攻撃を想定した特別避難訓練が、全国一斉に実施された。今回の訓練は、全国民が近くの地下施設などに緊急避難する方法で行われた。全国民が一斉に参加して、実際に避難する訓練が行われたのは、1975年に民間防衛訓練が始まって以来初めて。

  韓国の一部のメディアは、実戦をほうふつさせる特別な避難訓練が初めて行われたが、政府の避難指示などが明確でなく、市民の参加は低調だったと報じている。

  同日の午後2時から始まった今回の訓練は、空襲警報が鳴り、交通機関や住民の移動が制御され、市内バスを含む車両の搭乗者はすべての車を歩道側に寄せた後、周辺の地下の建物に避難しなければならなかった。

  また、この日の訓練は、気温が氷点下になるなど、厳しい寒さの中行われ、運転手が車の外に避難することには、多少無理があった。東大邱駅周辺の道路の場合は、道路上で停車した後、車の中で訓練の終了を待っているドライバーたちも多かったが、特に処罰されることはなかったと伝えられている。

  また10〜20代の流動人口が多い地区では訓練を気にせず、街を平常通り歩く市民も多く、避難の案内をする誘導員の姿も見つけることができなかった。ある女子大生は「周辺の垂れ幕を見て民防衛の訓練をするのかが分かったが、サイレンが鳴ってもどこへ避難していいのかも分からなかった」と答えている。

  一方、学校や自治体などは比較的訓練に積極的に参加した。ソウル市内の政府中央庁舎などでは訓練を知らせるサイレンが鳴ると、部門ごとに必要な人員だけ残し、ほとんどの職員は庁舎の地下などの避難所に向かった。

  一般の市民と、自治体や学校などの訓練への意識の大きな違いを取り上げ、「公務員だけが熱心に行った、彼らだけの訓練だった」と揶揄(やゆ)するメディアもみられた。(編集担当:李信恵・山口幸治)

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