なると巻の起源ははっきりと分かっていませんが、1864年にまとめられた「蒟蒻(こんにゃく)百珍」という書物にすでに記述があります。なると巻の最大の産地は焼津市で、国内で消費されるなると巻の9割を作っています。焼津でなると巻の製造が始まったのは、大正末期のこと。それ以前にもなると巻は使われていましたが、一般化したのは、日本でラーメンが普及した昭和初期からです。以来、なると巻の需要は着実に増え続け、「なると巻成形機」や「水封式蒸し機」が開発され、大量生産に結びついていきました。
なると巻の渦巻きのいわれとしては、無限・成長・生命のシンボルとしてや、鳴門(なると)海峡(かいきょう)の渦潮に似ているからなど諸説あります。
練り製品であるなると巻は、れっきとしたかまぼこの仲間。そして純粋な日本生まれの食品です。目に楽しく食べておいしいなると巻は、お料理に味と色のアクセントを添えます。