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三国心筋梗塞危機「釣りバカ」に救われた

2009年6月5日

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 西田敏行(61)三国連太郎(86)コンビで人気の映画シリーズの最終作「釣りバカ日誌20 ファイナル」(朝原雄三監督、12月26日公開)の北海道ロケがこのほど、中標津町養老牛温泉で公開され、会見も行われた。会見で三国は、4月に心筋梗塞(こうそく)の疑いがあると診断され、カテーテル手術を受けたことを明かした。北海道ロケで苦手な飛行機に乗るため、念のために受けた検査で見つかった。「釣りバカ」が三国を救った。

 三国は「実は心筋梗塞になりまして」と、突然告白した。進んで語ったのは大事に至らなかったからこそ。飛行機が苦手で、乗ると緊張からか動悸(どうき)が激しくなるため「釣りバカ」シリーズの撮影でも陸路、船で移動してきた。例外は11作目の沖縄だけだ。

 今回、北海道入りするため4月24日に東京・慈恵医大病院で検査を受けたところ、心筋梗塞の疑いと診断された。自覚症状はまったくなかったが、ほっておけば発作を起こす状態だったため、同28日にカテーテル手術。手術は日帰りで、翌日の検査でも異常はなかった。5日後には都内で撮影に入り、北海道入りする直前の5月31日にも検査を受けたが、問題はなかったという。

 最終作に、万全の体調で取り組もうとする姿勢が検査を受けさせた。それだけシリーズを大切にしてきたことでもある。22年間、スーさんこと鈴木一之助を演じ、今回で終わりになるが「僕にとっては生涯の仕事。俳優生活の名誉だと、うそ偽りなく思います」と胸を張った。さらに、03年に心筋梗塞で倒れた、ハマちゃんこと浜崎伝助役の西田のことを「天才的。僕には近づけない才能を持っている。お酒が好きすぎるので、もしものことがあったら、僕は誰を目標にすればいいのか」と心配した。

 西田は「心筋梗塞仲間です」と笑わせながら「三国さんとこんなに長くできるとは。胸に迫るものがあります」。互いを思い合う名コンビの最終作が注目だ。【小林千穂】

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