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「警察と検察に謝って欲しい」菅家さん、支援者への手紙で

 菅家さんは2000年、最高裁に上告を棄却されて無期懲役が確定し、現在は、千葉市の千葉刑務所に収監されている。

 先月11日、DNA型の再鑑定の結果を受けて佐藤博史弁護士が同刑務所を訪れると、菅家さんは短い沈黙の後、静かに「ありがとうございました」と話したという。「よく頑張ったね」との佐藤弁護士の言葉には、黙って涙を流したという。

 1審判決によると、菅家さんは、栃木県足利市の出身。同市内の中学校を卒業して縫製工などを経て、1978年から保育園、事件が発生した90年からは、幼稚園のバス運転手として働いていた。

 菅家さんは先月6日付で支援者にあてた手紙では、事件当時のことを振り返り、捜査に対する憤りもつづっていた。

 それによると、91年12月1日の日曜日朝、突然、自宅を訪れた栃木県警の刑事に「お前は子供を殺したな」と迫られ、「やってません」と否定しても、女児の写真を示されて謝るよう求められたという。警察署では夜まで取り調べを受けて「お前が殺したんだな」「証拠がある」と追及され、菅家さんはだんだん怖くなって自供してしまった、と記している。

 菅家さんは手紙の中で、「警察と検察に絶対に謝って欲しい」とつづり、「警察は容疑者を捕まえると、犯人であろうとなかろうと、すぐに犯人にしてしまう。警察はメンツしか考えず冤罪(えんざい)を作ってしまう」などと訴えていた。

2009年6月4日12時33分  読売新聞)
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