大船に松竹撮影所があった時代につくられたと言われる「大船音頭」の歌詞が、2月ごろに発見されていたことが分かった。踊りを趣味にする大船の住民宅で見つかった。以前から同音頭の存在は知られていたが、歌詞など詳細は分からなくなっていたという。5月の大船まつりで実行委員長を務めた江間秀男さんは「来年披露できれば」と期待を示す。
大船音頭誕生の詳細は明らかになっていないが、松竹撮影所が東京都蒲田から大船に移った1936年以後に、松竹関係者によってつくられたと言われている。
毎年5月にJR大船駅東口周辺を会場に行われる「大船まつり」の関係者は、同音頭を復活させようと以前から鎌倉市や商工会議所などに掛け合い歌詞を探してきた。しかし、見つかっていなかった。それが今年2月、大船の住民宅で偶然にも発見されたようだ。
第1回から同まつりの実行委員長を務めてきた江間氏は「まずは秋口からはじまる来年の準備会で『大船音頭』を提案したい」と興奮を隠さない。
江間氏によると、同まつりにはパレードなどメインイベントはあるものの、「顔」となるものがなかったという。そこで今回、歌詞が見つかったことで、同音頭が「顔」になることを期待する。
今後は9月中旬に開かれる来年の大船まつり検討部会で同音頭の実施が決まり次第、専門家に振り付けを依頼し、年末には練習を行いたいとする。
大船まつりは、松竹撮影所跡地の鎌倉女子大開校や笠間口の開設など新しく変わろうとする「大船」に親しみを持とうと04年に初開催された。市民をはじめ行政や商店街、町内会、企業や大学などが参加する。来年は5月11日(日)開催の予定。
|