「第53回小学館漫画賞」が発表され、寺嶋裕二さんの野球マンガ「ダイヤのA(エース)」が少年向け部門で受賞したことが明らかになった。1955年に創設された同賞で、ライバルとなる講談社の「週刊少年マガジン」作品が選ばれたのは史上初という。
同賞はその年発表されたマンガから優秀な作品を選ぶもので、現在は児童、少年、少女、一般向けの4部門で選出している。同賞では、05年に「りぼん」(集英社)連載の「アニマル横町」(前川涼さん)や、04年に「週刊少年ジャンプ」(同)の「BLEACH」(久保帯人さん)など他社の作品が数多く選ばれているが、「マガジン」作品はこれまで選出されていなかった。「ダイヤのA」は、名門高の野球部に入った少年が、落ちこぼれ寸前で天才捕手と出会い、野球への情熱を取り戻すという熱血野球マンガ。
児童向け部門は、ケシゴムのケシカスくんがの大暴れを描く村瀬範行さんのギャグマンガ「ケシカスくん」(月刊コロコロコミック)。少女向け部門は、病に冒された少年と幼なじみの少女の恋を描いた青木琴美さんの「僕の初恋をキミに捧ぐ」(少女コミック)が受賞。一般向け部門では、詐欺師をだまし返す“クロサギ”となった青年の復しゅう劇を黒丸さん(原案・夏原武さん)が描いた「クロサギ」(週刊ヤングサンデー)と、せきやてつじさんが描く、シェフを目指した青年の成長物語「バンビ~ノ!」(ビッグコミックスピリッツ)の2作が選ばれた。表彰式は3月3日に開かれる。【渡辺圭】
2008年1月24日