香川県坂出市林田町、無職山下清さん（４３）の長女茜ちゃん（５つ）と二女彩菜ちゃん（３つ）、姉妹の祖母で隣に住むパート従業員三浦啓子さん（５８）が遺体で見つかった事件で、坂出署の捜査本部は１８日、３人を殺害したとして、殺人の疑いで、三浦さんの義弟で高松市国分寺町国分、無職川崎政則容疑者（６１）＝死体遺棄容疑で逮捕＝を再逮捕した。

　川崎容疑者は動機について、「三浦家の遺産を取られると思い、許せなかった」などと新たに供述しており、捜査本部は殺害状況や動機などをさらに追及する。

　調べでは、川崎容疑者は１１月１６日午前４時前、包丁（刃渡り２０センチ弱）を持って無施錠の三浦さん宅に侵入。寝室のベッドで寝ていた三浦さん、泊まりに来ていた茜ちゃん、彩菜ちゃんの胸などを複数回刺し、心臓刺創などで失血死させた疑い。

　これまでの調べで、川崎容疑者は妻（今年４月に死亡）が姉の三浦さんに借金を負わされ、肩代わりする状況に恨みを募らせていたことが判明。さらに、妻の死亡で三浦家の遺産を三浦さんに相続されると感じ、犯行を決意したらしい。

　姉妹まで殺害した理由について、川崎容疑者は「騒がれたので殺した」と供述。捜査本部は、川崎容疑者が三浦さん宅に侵入後、玄関にある熱帯魚の水槽の明かりで３人がベッドで寝ているのを確認、直後に三浦さんを襲い、物音で起きた姉妹も巻き込んだとみて調べている。

　捜査本部は１１月２７日、死体遺棄容疑で川崎容疑者を逮捕。供述通りの場所から３人の遺体や凶器とみられる包丁などを発見するとともに、３人の殺害に関しても追及していた。
【特集／香川･坂出３遺体遺棄事件】